ヤクルトが20年ぶりの優勝に輝き幕を閉じた今年の日本シリーズ。
両リーグ覇者同士の戦いは連日接戦にもつれ、例年稀に見る大熱戦となった。
一方で、今年はその白熱した舞台に、「常連」の姿はなかった。
福岡ソフトバンクホークスだ。
【動画】松田宣浩 シーズンオフ独占インタビュー
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元SB・攝津氏と「熱男」松田が語る藤本新監督 日本シリーズについては「由伸エグい」 https://cocokara-next.com/athlete_celeb/look-back-2021-hawks/
直近2015~2020年まで4年連続日本一、過去10年間を見ても6回の日本一を誇るなど、言わずと知れた常勝軍団。
だが今年、チームは4位に終わり、日本一どころか8年ぶりのBクラスに沈む厳しい結果となった。
そんな今季の結果を受け、
「やっぱり結果の世界なので、これは認めないといけないというか、1年間戦った中の結果なので、悔しいですけど受け止めてやっていかないといけないかなと思っています」
と話すのは、「熱男」こと松田宣浩内野手。
ココカラネクストではこれまでも松田選手の軌跡を追ってきた。屈辱にまみれたシーズンを終え、今、松田は何を思うのか。来季への展望と共に聞いた。
日本一に輝いた昨年オフに話を聞いた際、松田はリーグ優勝、そして日本一を達成した要因について「勢い」と語っていた。
その言葉通り、昨年のホークスはシーズン終盤に12連勝を成し遂げ、首位争いを繰り広げていたロッテを突き放し優勝に輝いた。
一方で、今年のホークスはシーズン終盤に9連敗(引き分け1挟む)を喫するなど、最後まで勢いに乗ることができなかった。この差はどこにあるのか。
「やはり勢いって、どのチームも作れるものなんですが、今季はそれができなかった。3連戦の内、1戦目はよかったけど、2戦、3戦目がよくなかったというように継続することができなかった。順位が上位にいるチームは、大型連勝もしていますし、そういった意味で今年のホークスは大型連勝したかというとそのイメージがわかない。逆に連敗の方が大きかったので、そういうところが差となって現れたのかなと思います」
松田の言葉通り、パ・リーグ覇者のオリックスは9連勝(引き分け1挟む)、セ・リーグ覇者のヤクルトは9連勝(引き分け2挟む)のち7連勝と、いずれも勢いが象徴する形となった。
今季も「ゾッとする」数字だった
一方で、松田個人の成績に焦点を当ててみると、今季は115試合に出場し、打率.234、14本塁打47打点と、これまでの成績からすると物足りない数字となった。
自身の数字を率直にこう振り返る。
「昨年のインタビューでも、昨季の数字を見てゾッとすると話しましたが、それは今年も変わらずです。やはり成績が良くても、続かなかったということ。調子の波、成績の波というのを少なくして行けたら良かったというのが反省です。
プロ生活を16年もやらせてもらっていると、毎年『これくらいはいけるやろ』という感覚みたいなものがある。ただ年齢的なものもあるし、年齢的な衰えというところで、その数字は僕個人が思っているよりも、さがってきているのも事実です。若い時とは違ってきているのかなという感覚が、この2年感じています。
ただ、そればっかり言っていても上がることはないと思いますので、まだまだ39歳のシーズンを上がって行けたらいいなと思います」
一方、チーム内競争も激しさを増している。これまで「三塁手」としてポジションを確立してきた松田。だが、今季終盤には若手のリチャード選手が三塁手として先発する試合も増えるなど若手の台頭も目立った。チームの世代交代も話題となる中、松田自身は「若手との戦い」についてどのように感じているのだろうか。
「『世代交代』というのは、チームが負けた翌年だから尚更クローズアップされると思います。ですが、やっぱりポジションって与えられてやるものではない。奪い合うというのがライバルが沢山いるということだと思うので、沢山のライバルと共に切磋琢磨して一緒にポジションを争っていけたらと思います」
そんな苦しいシーズンの中で、今季は史上44人目となる300本塁打を達成。自身も1年間怪我なくできたことと共に、この記録達成をシーズンでの良かった点として挙げている。
球団では、野村克也(645本)、門田博光(503本)、松中信彦(352本)、小久保裕紀(319本)に次いで、5人目。偉大なる先輩たちと同じ記録を達成したことについて率直にどう感じているのだろうか。
「これは自分本人しかわからないですが、早いか遅いかと言われれば、遅いとは思います。ただ、あとから44人目と聞いたときに、すごい数字なんだなと思いました。300本を打ったときに1番クローズアップされたのが1本目だった。その1本目を打てた時から今301本まできましたが、こんなレベルのすごいところに入って野球をしているんだと思いました。そこを経験したからこそ300本という数字をクリアできた。ここからは、400とは言わずに、一本一本ホームランを打てば『熱男』ができるので、モチベーションを上げてやって行けたらいいなと思います」
来季は「ビッグフラワー」を咲かせたい
今季、チームが4位に終わったことを受け、7年間指揮をとってきた工藤監督が退任。その後任には、今季まで2軍監督を務めた藤本博史氏の就任が決まった。
かつて自身と同じ背番号「5」を背負って戦った「先輩」でもある新監督の印象を聞くと、松田らしいこんな答えが返ってきた。
「数年前に(藤本監督が)1軍コーチをやられていた際にも一緒にプレーはしていますが、そのときから先日久しぶりにお会いしました。全くヒゲも量や濃さも変わってなくて、藤本さん変わってないなと思いましたね(笑)野球熱心ですし、僕の中では、『練習にしっかり付き合ってくれる人』だと思っている。そういう方が監督になればチームもよくなると思います。」
藤本新監督の就任に伴い、コーチ陣も大きく入れ替わるなど、新体制へ向けチームは既に動き始めている。
来季は39歳で迎える松田にとっても、勝負の年とも言えるだろう。
最後に、来季へかける決意と想いについてこのように語ってくれた。
「もう一回『自分個人』というものをしっかりと持って、自分を主張してもいいかなと思います。自分が打てば、結果を出せば試合に出れる世界なので、そこにもう一回重きをおいてやってきたらと思いますし、『ビッグフラワー』を咲かせましょう!頑張ります!」
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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