世界ランキング92位のニック・キリオス(オーストラリア)が、自身のポッドキャスト番組でツアー中の欲求不満について赤裸々に…
世界ランキング92位のニック・キリオス(オーストラリア)が、自身のポッドキャスト番組でツアー中の欲求不満について赤裸々に語った。豪ニュースサイト news.com.auなど複数のメディアが報じている。【動画】キリオスもランクイン!選手たちがブチ切れた瞬間トップ10
歯に衣着せぬ発言で知られる26歳のキリオスは今月半ば、来年の「全豪オープン」開催をめぐる発言で賛否両論を巻き起こしたばかり。そんな彼が、今度は欲求不満が原因で若い頃に思うようにプレーできなかったことがあると打ち明けた。
「初めて付き合った彼女とは(テニスで)6ヶ月も離れなきゃならなかった。最高のパフォーマンスを発揮しようとすると、心情的にも肉体的にも誰かを求めるようになる。それが性的な欲求不満につながるんだ。俺の場合、コートに立っている時にちょっとムラムラしてしまってプレーできないなんてこともあったよ。会社勤めの仕事だって変わらないさ。大切なパートナーに会えないと仕事や気分、すべてに影響するんだ。彼女と離れている時間が長い時の俺はかなり機嫌が悪かった」
長いツアー生活は家族との関係にも大きな影響を与えたとキリオスは話す。
「数年前、離れている時間が長かったから家族との関係はあまり良くなかった。俺は試合に勝ったり負けたりで、おまけに女性関係やほかにもいろいろな問題を抱えていて、周りがみんな敵に思えた。それで家族も遠ざけるようになったんだ。親しい人全員と距離を置くようになり、不仲になってしまった。そういうことは二度としたくない」
世界各国の大会に参加するプロテニス選手は、ただでさえ一年の大半は家を離れて過ごす。そこへパンデミックが起こり、選手は隔離生活というさらに孤独な時間を強いられることに。それに耐えられないとわかっていたキリオスは初めから身を引いた。2020年は2月以降の大会に一切参加せず、2021年も母国オーストラリアで開催されたシーズン序盤の大会に出場した後、次にプレーしたのは4ヶ月後の「ウィンブルドン」だった。
同じような状況に対して騒ぎ立てたオーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL)の選手たちに対して、キリオスは苦言を呈している。
「オーストラリアで1ヶ月のバブル生活をしなきゃならないって文句を言っているAFLの選手がいるみたいだけど、俺なんか一年のうち7ヶ月は毎週、海外の違う場所を転々としてるんだぜ?だからテニスは厳しいんだ。メンタル的な部分がかなりしんどいよ。肉体的にもきついね。(グランドスラムだと)2週間の間に最大で7回、それぞれ3時間以上プレーしなければならない競技なんてほかにないだろう。だから俺はイカれちゃったんだろうな」
ポッドキャストという新たな発言の場を得たキリオスは、これからもテニス界を賑わせてくれそうだ。
(テニスデイリー編集部)
※写真は2020年「全豪オープン」でのキリオス
(Photo by Daniel Pockett/Getty Images)