現地25日、国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」(スペイン・マドリード、オーストリア・インスブ…

現地25日、国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」(スペイン・マドリード、オーストリア・インスブルック、イタリア・トリノ/11月25日~12月5日/室内ハードコート)がついに開幕。前回2019年大会で準優勝を果たしたカナダがグループステージ初戦を0-3で落とした。大会公式ウェブサイトやATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトなどが報じている。【実際の動画】相手ペアも茫然…。パビッチの反転スーパーショット!【実際の動画】イエロ、モリエンテスのレアル・マドリードOBも来場!

今大会はトリノ、インスブルック、マドリードという複数の都市での同時開催。 出場する18ヶ国が3ヶ国ずつの6グループに分かれ、それぞれの都市で2つのグループがまず総当たり戦を行う。その後は準々決勝が行われ、最後はマドリードで準決勝と決勝が開催される。大会初日は、グループB、C、Dで初戦が実施された。

マドリードで開催されているグループBは、前回大会の準優勝国であるカナダが、1970年代から1990年代に7度優勝した古豪スウェーデンに3戦全敗。前回カナダの準優勝に貢献した二人、世界ランキング11位のフェリックス・オジェ アリアシムと世界14位のデニス・シャポバロフを欠くカナダは、1試合目で世界264位のスティーブン・ディエス、2試合目で世界133位のバセック・ポスピショルがそれぞれ世界171位のエリアス・イーメル、世界93位のミカエル・イーメルにそろってストレート負け。3試合目のダブルスも6-7(5)、4-6で落とし、黒星スタートを切っている。

イーメル兄弟の兄エリアスは1試合目で勝利した後、「とてもいいプレーができたよ。マドリードのことがとても気に入った。コートも街も素晴らしい。スウェーデンとしていいスタートを切ることができて嬉しい。これから弟のことを応援するよ。代表チームのナンバー1、2選手として兄弟が出場することは珍しいと思う。すごく特別な機会になったね」 と話していた。

トリノで行われたグループDのクロアチア対オーストラリアも一方的な展開に。クロアチアでは、5月に肩を手術したチームナンバー2の世界73位のボルナ・チョリッチが、3月以来にプレーするはずだったが直前で離脱 。しかし、そんなアクシデントもありつつ、1試合目で世界276位のボルナ・ゴヨが世界61位のアレクセイ・ポプリンに7-6(5)、7-5で競り勝つ。続く2試合目で両国のエース、世界30位のマリン・チリッチと世界34位のアレックス・デミノーが激突し、チリッチが3セットの末に勝利した。そして最後はダブルスで年末世界1位となったクロアチアペア、ニコラ・メクティッチ、マテ・パビッチが、デミノーと「東京オリンピック」混合ダブルス銅メダルのジョン・ピアースのペアをストレートで破っている。

チリッチは「再びクロアチアのためにコートで戦うことができたのは素晴らしい機会だね。代表では過去20ヶ月プレーできていなかったから。力強い戦いを見せるオーストラリアと対戦できて嬉しいよ」と述べている。

無観客開催となったインスブルックが舞台のグループCでは、2010年代にそれぞれ優勝経験のあるチェコとフランスが対戦。フランスは1試合目でベテランの世界86位リシャール・ガスケが世界143位のトマーシュ・マハーチュに6-7(3)、2-6で敗れたものの、2試合目で世界71位のアドリアン・マナリノが世界82位のイリ・ベセリに第1セットをタイブレークで落としながらも逆転勝利。勝敗が懸かった3試合目では、先週「Nitto ATPファイナルズ」のダブルスで優勝したばかりのピエール ユーグ・エルベール/ニコラ・マウ組が相手ペアを3セットの末に下し、フランスに白星をもたらしている。

マウは5回あった相手ペアのブレークチャンスのうち4回をしのいで逆転勝利を収めた後、以下のように試合を振り返った。「チェコチームはとてもいいプレーを見せたので大変だったよ。僕たちは(ファイナルズ出場の影響で)トリノから現地入りしたのが遅かったしね。スロースタートになってしまったけど、第2セット以降はいい試合ができた」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」でのミカエル・イーメル

(Photo by Oscar J. Barroso/Europa Press via Getty Images)