球場の新たなエンターテインメントになっている「売り子」。美女どころといわれる福岡で働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介する「福岡発 売り子名鑑」の第7回をお届けする。今回は、キリンビールの「れい」さん、だ。■…

球場の新たなエンターテインメントになっている「売り子」。美女どころといわれる福岡で働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介する「福岡発 売り子名鑑」の第7回をお届けする。今回は、キリンビールの「れい」さん、だ。

■ラストイヤーのタカガール、夢は「保育士と売り子」

 球場の新たなエンターテインメントになっている「売り子」。美女どころといわれる福岡で働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介する「福岡発 売り子名鑑」の第7回をお届けする。
 
 今回は、キリンビールの「れい」さん、だ。

 これまで紹介してきた売り子さんの中で、最年少となる19歳。福岡市内で短大に通う「れい」さん。ホークスファンだった両親の影響で、子供の頃から球場に通っていたという根っからの「タカガール」だ。

「売り子になることが、小さい時からの夢でした。野球を見に行くことが子供の頃に多くて、父としょっちゅう見に来ていました。お父さんが『あの子から買おう』とビールを買っているのを見ていて、その時から売り子さんになりたいなと思っていました」

 高校時代も年に20試合ほどを観戦に訪れており、短大入学を機に、なりたかった売り子に挑戦し「いま売り子を出来ていることを、自分の中では誇りに思っています」という。

 野球大好き女子だけあって、楽しさを感じるポイントも、他の売り子と少々違う。一塁側内野席でキリンビールを売る「れい」さん。「ずっと私から買ってくれるお客さんがいて、そういう時に必要とされていると思うと嬉しくなります」というやりがいもあるが、最大の楽しみは「お客さんと野球の話が出来るというのが大きくて、普段友達とはなかなか野球の話で盛り上がることはないので、すごい楽しいです」と、ファンと野球談義に花を咲かせることだ。

■名札には内川のピンバッチが7個、「何でもいいので、話しかけてくれたら嬉しい」

 幼少期は秋山幸二(前ソフトバンク監督)のファンで、現在は「内川選手のファンです」という。裁縫が得意で、フェルトで内川聖一のボードまで作成しているほどで「2軍の話も出来ます。最近は試合をなかなか見られないので、高校時代よりも少し疎くなってしまいましたけど…。野球の知識では他の女の子には負けたくないですね」という。

 短大に通い、将来、保育士になるために勉強にも励んでいる。「8歳離れた弟がいて、すごく可愛いんです。それで保育士になろうと思いました。小さい時からの夢が保育士と売り子になることでした」。中学校3年生までは剣道に汗を流し、2段の腕前だ。短大生のため、売り子は、今季がラストイヤー。「今年で終わりだと思うと、泣きそうです」というほど、強い思いがある。

 一塁側内野席にいる「れい」さんの目印は、赤のリボン。ファンだという内川のテーマカラーだ。名札には、その内川のピンバッチは7個もついている。

「何でもいいので、話しかけてくれたら嬉しいです。話すことが楽しいので。野球のことをいろいろ教えてください!」

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani