まさに、縁の下の力持ち--。今季の立大を陰から支えるスタッフ陣に注目したい。200人近い部員の個性を引き出し、まとめる、そんな役割を担う市原(コ4=富士学苑)と、井上(コ4=福岡大大濠)に現在のチームについて話を伺った。

キャンプについて振り返る市原

市原一樹(コ4=富士学苑)

--学生コーチチーフに就任されてから数か月経過しましたがいかがですか
チームの先頭に立ってチームを引っ張るということはどれだけ大変かということを初めて経験しました。なかなかうまくいかないことも多く、どうすればよいかというのを選手とコミュニケーションを取りながら、解決してチームをよりよくしている状態です。

--市原さんが学生コーチになった経緯は何ですか
自分からなったわけではなくて他の選手からと、監督さんからどうしてもやってくれないかということで、これだけ必要とされていて、そういう選手は他にはいないからということで、裏を返せば自分にしかできないことだと考えてなりました。選手としてもコーチとしても優勝という目標に向かっていることは変わりないので、先頭に立ってチームを引っ張ることができる存在を求められている中で、自分が推薦されたということで本当にうれしいことだと思って引き受けました。

--現在はどのような仕事をされているのですか
自分の役割は選手と監督との橋渡しとしてうまく調整することです。選手と監督の思いがずれるといけないので、上手くチームが回るようにいろいろなところで間に立って、どうしていけばよいかを監督とも選手とも相談しながら一番良いものを選手に提供するということを意識しています。

(--監督の意思を伝えるとは?)監督がこういうチームを目指しているだとか、課題をつぶすにはどのような練習をしていくかということをまず選手より先に自分が提案を受けるので、それをどういう状態でやるのがベストかということを主将や副将と話し合って、こういう方法でやっていこうということを決めて取り組んでいます。練習メニューは自分と主将が相談して考えています。

--ランナーコーチを務めることになりますが
自分たちのチームがなかなか多く得点を取れるチームではないので、1点1点の重みというのは今まで以上にのしかかってくると思います。そこの責任感は感じているのでミスはできないです。守り切って勝つチームだと思うので、そこの中での自分の役割というのは非常に重要だと思っています。

--同学年がいる中でのコーチは難しいか
難しいですね。同学年は私生活では仲が良いですし、そういう選手に対して野球のプレーに関して厳しく言うというのは最初は勇気がいりましたし、言われて納得していない選手もいました。でもやっぱり自分の発言をどうやって信頼してもらうのかということが重要だと思います。朝早くから夜遅くまで選手以上にグラウンドに残ったり、信頼を勝ち取るためにはどうすればよいかということを最初は考えていました。

--キャンプで成長著しい選手、注目している選手はいらっしゃいますか?
藤野(営2=川越東)というキャッチャーがいるのですが、いままでは髙田(コ4=浦和学院)や江波戸(コ4=成田国際)のいる捕手陣の中で陰に隠れてなかなか出ることができない選手でした。ですが、キャンプでの取り組みを見て誰よりも練習していましたし、誰よりも早くグラウンドに来ているので自分も見ていたのですが、藤野だけが他の選手よりも疲れている中で、一番練習していました。加えて宮崎で行われた3試合の練習試合すべてで結果を出して、練習の面でも試合の面でも一番目立っていました。

--現在のチームの戦力分析をお願いできますか
調子は右肩上がりにはなっていると思います。バッティングの課題も修正出来てきていますし、このままいけばリーグ戦に良い状態で臨めると思います。あとオープン戦が数試合あると思うのですが、キャンプ前の課題をキャンプでつぶせたので、あとは新しいバッティングスタイルをどうするかという課題に取り組むので、あともう少しだと思います。

--市原さんから見た、主将熊谷選手はどういう人物でしょうか
自らの姿勢で引っ張る主将だと思います。勿論声も出すのですが練習では主将が一番練習していますし、そういうのを見て周りの選手が俺も頑張ろうという空気になっています。全体練習が終わっても熊谷が居残って練習している姿を見ると俺も帰れないなという風に、全体練習後の練習が盛り上がっているなというのは去年とは一番違う所かなと思います。

--ポジション争いも激化していますが
そうですね。去年は誰が出るかというのはある程度決まっていました。ただ今年は本当に誰が出るかわからないという状態で、正直ショートしか決まっていないという状況です。その中でのポジション争い、選手のがつがつ感というのはリーグ戦を前にしてとても増していますし、練習量が上がって俺が出てやるんだという選手が増えてきましたね。それはすごくチームにとって良い状況だと思いますね。

--チームのスローガンについては
自分たちのチームカラーとして、監督からよく言われているのが一体感を出せということで、束になって戦わないと勝てないぞということは常に言われていたので、そういうことに立ち返れるスローガンにしたいと思っていました。簡単に言うと力を合わせて心を一つにという意味の剹力同心という言葉が自分たちに一番合っているかなということで決まりました。心を一つにしてチーム力で勝っていくということです。


-最後にリーグ戦の意気込みをお願いします
自分たちのこれまでやってきた野球ができれば勝てると思っています。どこにでも優勝できるチャンスがあると思っているので、自分たちのスローガンである剹力同心は徹底的にやっていきたいと思っていますし、それを生かして優勝したいと思っています。

-ありがとうございました!

市原一樹(いちはら・かずき)1996年1月8日三重県生まれ。コミュニティ福祉学部4年。右投右打/学生コーチ/富士学苑/176㌢70㌔ 

(取材・川村健裕、渡邉紘也/編集・川村健裕)

「有終の美」となる4年生に注目してほしいと述べた市原