アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、競馬番組などで活躍する横山ルリカさん。3歳以上牝馬の頂点を決めるG…
アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、競馬番組などで活躍する横山ルリカさん。3歳以上牝馬の頂点を決めるGIエリザベス女王杯(11月14日/阪神競馬場・芝2200m)について展望を聞いた。

競馬番組などで活躍する横山ルリカさん
昨年のエリザベス女王杯は、1着ラッキーライラック、2着サラキア、3着ラヴズオンリーユーと、今になって思い返せばかなりの好メンバーでした。今年のレースはレイパパレ(牝4歳)が古馬の大将格で、挑む3歳馬の筆頭格がアカイトリノムスメ(牝3歳)という「古馬vs3歳」という様相だと思います。この秋は、3歳馬が古馬に勝っているシーンが多いですし、1番人気はアカイトリノムスメになりそうな気がしています。
データ的には、このレースは5年連続で外国人騎手が勝っていて、さらにミルコ・デムーロ騎手は5年連続で馬券に絡んでいるんですよね。あと、関西馬が強いイメージですが、GI菊花賞でタイトルホルダー、GI天皇賞・秋でエフフォーリアが勝ったように、今秋はそのデータを関東馬が崩す傾向があるように思えます。
また、その年のGIオークスで連対している馬はモズカッチャン(2017年オークス2着、エリザベス女王杯1着)やメイショウマンボ(2013年オークス、エリザベス女王杯ともに1着)のように相性がいいですし、秋華賞も3着以内という馬は馬券的には100%来るんです。アカイトリノムスメは今年のオークス2着でこのデータにも当てはまります。距離が延びるのもいいですし、阪神の内回りはGI秋華賞で勝っています。心配があるとすれば、短期間に2回の美浦から阪神への輸送。秋華賞が春からのぶっつけで、1回使ってからの上積みがあるという面からも、本命候補の1頭に入れます。
このレースと相性のいいデムーロ騎手が騎乗するテルツェット(牝4歳)も本命候補の1頭です。デムーロ騎手については、5番人気以内になった時は、パーフェクトで馬券圏内に来て、2桁人気だと圏外の傾向です。なので、5番人気以内になんとかなってほしいです(笑)。先週、アメリカでGIを勝ったラヴズオンリーユーが叔母さんにあたるので、その活躍によって単勝人気も上がるかな。必ずしまいにいい脚を使うので、初の距離は問題なさそうですし、高速馬場よりはちょっと上がりがかかる馬場や内回りのほうが向いているとも思います。直線での爆発力はすごいものがあって、レイパパレやロザムール(牝5歳)がガンガン前でいくようであれば、決め手のある馬がズドンと差してくると思います。前走のクイーンSも同じコーナー4回でしたし、いい臨戦過程で臨めそうです。

GⅠエリザベス女王杯の注目馬を語った横山さん
レイパパレは今回、クリストフ・ルメール騎手が騎乗します。乗り替わってのルメさんは"必殺仕事人"ですよね。去年もラッキーライラックに乗り替わり、大外18番枠でありながらあっさり勝っちゃいました。レイパパレは、ここ最近2200mで勝てていないので、ルメール騎手のプラス要素と、距離適性というマイナス要素を、皆さん、天秤にかけると思います。
実はデータ的には、GⅡオールカマーで負けた組の巻き返しがこのレースではあります。オールカマーは勝ったらダメなんです(笑)。レイパパレはそのオールカマーで4着。プラス体重で、エリザベス女王杯に向け仕上げ途上だったということを考えれば、オールカマーで負けたことは、むしろ推し材料だと思います。体重も、余裕残しなら締まってほしいんですけど、成長分だったとしたら気にしなくていいかな。距離も牝馬同士なら能力でこなせるとも思います。
この3頭を本命候補にして、馬の状態や陣営のコメントなど次第で、ギリギリまで楽しみながら考えたいと思います。
あと穴馬候補。まずはランブリングアレー(牝5歳)。この馬は前回オールカマー組で7着でしたがレイパパレと0.2秒差。先行馬に有利な流れで脚を余してのものでした。レイパパレとの差を考えれば、阪神2200mのほうが持ち味を生かせるというか。そして2着だったヴィクトリアマイルと同じ吉田隼人騎手が騎乗というのも魅力です。
あとはクラヴェル(牝4歳)ですね。お母さんのディアデラマドレは2014年のエリザベス女王杯で3着に突っ込んできています。上がり最速で差し切れなくて勝ちきれないというキャラクターではありますが、大崩れしないので、この夏はクラヴェルを軸にしてちょこちょこ馬券でもお世話になりました。控える競馬も最近、完全にマスターした感もあり、その爆発力を生かして力を発揮できるようにもなりました。先行勢が飛ばすような流れになれば展開もより向くし、アリかなと思います。人気もなさそうなので、3着あたりには絶対に入れておきたい馬です。
ウインの2頭なら、今回に関してはウインキートス(牝4歳)のほうがいいかなと思っています。オールカマーで2着からですと、過去にラキシスとかヌーヴォレコルトの2頭が圏内に来ています。GⅡ目黒記念でも52kgのハンデがありつつも、骨っぽい相手に地力の高さを見せましたね。札幌記念は持ち前の先行力が生かせませんでしたが、適距離のオールカマーではウインマリリンと互角の競馬ができました。血統的にステイゴールド系のタフな馬がきているレースなので、お父さんのゴールドシップ譲りのタフさを活かせれば。
ウインマリリン(牝4歳)は今回のコースにすごく合っていると思うんですけど、ただ、オールカマーを勝ってしまったというデータですね(笑)。そして一番気がかりなのが状態面です。前走のあと、右の肘腫になって、1週前追い切りの動きがどうかなと、手塚貴久調教師もコメントを出されていたので、秋華賞の時のユーバーレーベンぽいというか、完調じゃないのかなという雰囲気を個人的に感じています。去年の4着馬なので、能力も適性も絶対にありますし、鞍上の横山武史騎手も現在GⅠ2連勝中で勢いも騎乗技術も信頼できます。本当に気掛かりは状態面だけです。
最後に、超大穴ではシャムロックヒル(牝4歳)に注目しています。機動力を生かしやすい内回りの2200mであれば、持ち前のしぶとさを生かしてギリギリ粘るのも考えられそうです。いわゆる「○×(マルバツ)馬」で、くる・こない、を繰り返して、今回はくる番なんですよね(笑)。人気馬がお互いにいい位置にいながら牽制し合っている間に......、というのがこのレースで荒れる時のパターンでもあります。また、若い騎手が大穴をあけることも多いので、騎乗の団野大成騎手にも注目。歴史は繰り返すかもしれません。
【profile】
横山ルリカ(よこやま・るりか)
1991年9月27日生まれ。神奈川県出身。アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバー(2015年10月に卒業)。『めざましテレビ』のリポーターを経て、現在は『めざまし8』(フジテレビ)の情報キャスターを務める。『競馬予想TV!』(CS・フジテレビONE)はアシスタントとして出演。サンケイスポーツ『サンスポZBAT!』重賞予想コラム「ルリカの当たりますよ〜に!!!」(毎週日曜掲載)を担当するほか、TOKYO FM「TOKYO TEPPAN FRIDAY supported by Ginza Sony Park」(毎週金曜15時〜生放送)にレギュラー出演中。