■守田の出場停止でオマーン戦のシステムはどうなる? ベトナム対日本戦に先駆けて行なわれたオーストラリア対サウジアラビア…
■守田の出場停止でオマーン戦のシステムはどうなる?
ベトナム対日本戦に先駆けて行なわれたオーストラリア対サウジアラビア戦は、スコアレスドローに終わった。中国対オマーン戦も引分けで、こちらは1対1である。
5試合を終えての順位は、4勝1分で勝点13のサウジアラビアが首位で、3勝1分1敗で勝ち点10のオーストラリアが2位だ。3勝2敗と白星が先行した日本は、勝点9の3位へ浮上した。ようやくプレーオフ圏内に入ったのだ。2勝1分2敗で勝ち点7のオマーンが4位、1勝1分3敗の中国が勝点4で5位、5連敗のベトナムが最下位となっている。
16日のオマーンとのアウェイゲームは、サウジアラビアとオーストラリアを引き続き追走し、オマーンを一歩後退させるためにも勝点3が必要となる。そのうえで、サウジアラビアとオーストラリアに「4」差をつけられている得失点差を、少しでも詰めたい。
オマーン戦はキーマンのひとりを欠く。ベトナム戦で警告を受けた守田英正が出場停止となる。
強度の高い守備と攻撃への関わりを両立させる守田は、遠藤航と田中碧とのスムーズな関係を含めても4-3-3のシステムに欠かせない選手となっている。球際のバトルに激しいオマーン戦で彼を欠くのは、率直に言って痛い。
代役は誰になるのか。
そもそも、システムはどうなるのか。
曲がりなりにも連勝を飾っている流れを重視するなら、オマーン戦にも4-3-3で臨むことになるだろう。遠藤をアンカーに置き、柴崎岳と田中碧をインサイドハーフに配するのだ。
問題は交代カードがいないことである。ボランチは4人しか招集されていないのだ。板倉滉もボランチはできるし、谷口彰悟をボランチで使ったこともある。中山雄太も対応できる。しかし、彼らはインサイドハーフの適任者ではない。4-3-3を継続する場合は、交代カードが悩ましい。
■旗手の先発起用でオプションが増える
解決策がないわけではない。旗手怜央を使うのだ。所属する川崎フロンターレは4-3-3を採用しており、旗手はインサイドハーフでも起用されている。田中碧は川崎Fと東京五輪のチームメイトで、遠藤航とも東京五輪でプレーしている。すでに構築されたコンビネーションがあるのだ。
まだ最終予選に出場していない旗手の先発起用には、もちろんリスクがあるだろう。しかし、システムへの適応と周囲との連携に不安はなく、オマーンにとっては未知数の存在だ。10月のオーストラリア戦で田中碧を抜てきしたように、旗手を使ってもいいはずだ。
左サイドバックには、スタートから中山を起用したい。長友佑都から中山への途中交代が続いているが、中山をフル出場させれば交代枠をさらに有効活用できる。中山が左サイドバックで、旗手がインサイドハーフで先発していれば、中山をベンチへ下げて旗手を左サイドバックに置き、左ウイングの南野拓実をインサイドハーフへ下げて三笘薫を投入する、といったオプションを選べる。オマーンから1点でも多く奪うには、これまでに使ったことのないオプションにもトライしていくべきである。
■オマーン戦では”ハリル流”の仕掛けを
選手交代のタイミングも、もうワンテンポ速くていい。とりわけ、古橋亨梧の得点能力を生かし切れないのは、何とも歯がゆいのだ。
ベトナム戦で大迫を先発させ、75分までプレーさせたのは、コンディションを上げてもらうためだったのかもしれない。そうだとしても、古橋は所属クラブで好調を維持している。彼を長くプレーさせることは、得点の可能性を高めることにつながる。
森保監督は主力選手への信頼が厚く、メンバーを大きくいじらないことでチームを成熟させてきた。その代償として戦いかたの幅が拡がらず、相手に分析されやすいチームとなっていた。
4-3-3を採用したことで、相手は日本の出かたが読みにくくなっただろう。そこからさらに一歩進んで、大胆な仕掛けをしてもいいのではないだろうか。
思い出されるのは、17年3月のUAE戦だ。敵地アルアインで行なわれたロシアW杯アジア最終予選のアウェイゲームで、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はそれまでの4-2-3-1ではなく4-3-3を採用し、スタメンも入れ替えた。「経験が重視される試合」ということで、GK川島永嗣とMF今野泰幸を先発に指名した。結果は2対0の勝利だった。
16日のオマーン戦は、最終予選の行方を左右する大一番だ。積極的な采配で、勝負を仕掛けるタイミングである。いま動かずして、いつ動くのか。