前編ではアカイトリノムスメ、ウインマリリンの明暗分かれるデータについて取り上げたが、後編ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。
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■データが導く2021エリザベス女王杯の穴馬候補は
<穴候補1 ウインキートス>
前走オールカマーはウインマリリンに次ぐ2着。今年に入り着実に力をつけてきたウインキートス。勝ち馬との0秒3差は決定的なものにも思えるが、ここは8枠15番プラスに働きそうだ。
・馬番ふた桁番時の成績【3-0-2-1】
目黒記念、オールカマーのイメージから内枠巧者との印象を抱いてしまうが、今年3月の湾岸Sをはじめ大外枠から上がり3F最速の脚を使えるのが大きな強み。昨年のエリザベス女王杯は馬番ふた桁番の馬が1-4着までを占めており、外枠有利のコース形態も見逃せない。
<穴候補2 クラヴェル>
3走前から重賞で好走を続ける馬。母ディアデラマドレはこのレースで3着に入っているものの、同馬との比較で重賞未勝利はやや実績不足にも映るものの、難題をクリアすべく、ここではデータにおける「人」の力を借りたい。
・横山典弘×安田翔厩舎の芝重賞成績【1-1-3-1】
本馬以外の代表馬はキングオブコージ。横山典弘とのコンビで競走馬生活がガラリと変わった1頭だ。厩舎が全幅の信頼を置くジョッキーとの継続騎乗で臨むGIの舞台。エリザベス女王杯3着の母超えをはたす可能性は頭に入れておきたいところだ。
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▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「エリザベス女王杯」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。