デビスカップ・ワールドグループ準々決勝「オーストラリア対アメリカ」(4月7日~9日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート)の最終日、ニック・キリオス(オーストラリア)がサム・クエリー(アメリカ)を7-6(4) 6-3 6-4で倒して…

 デビスカップ・ワールドグループ準々決勝「オーストラリア対アメリカ」(4月7日~9日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート)の最終日、ニック・キリオス(オーストラリア)がサム・クエリー(アメリカ)を7-6(4) 6-3 6-4で倒して3勝1敗とし、オーストラリアの準決勝進出が決まった。

 金曜日にパット・ラフター・アリーナで行われたシングルス第1試合ではジョーダン・トンプソン(オーストラリア)がアメリカのエース、ジャック・ソックを6-3 3-6 7-6(4) 6-4で破り、続く第2試合でキリオスがジョン・イズナー(アメリカ)をストレートセットで下してオーストラリアが初日に2勝。土曜日のダブルスでは、スティーブ・ジョンソンとソックのアメリカ・ペアがサム・グロスとジョン・ピアースのオーストラリア・ペアを3-6 6-3 6-2 2-6 6-3で倒して最終日に持ち込んでいた。

 クエリーは当初、ジョンソンとのダブルスで出場する予定となっていた。しかし、アメリカ・チーム監督であるジム・クーリエがソックではキリオスに勝つのはかなり厳しいと判断してソックをダブルスに起用し、クエリーをキリオスとのシングルスで戦わせる戦略を取った。

 第1セットでクエリーはキリオスに対して互角に渡り合い、クーリエ監督の戦略は有効だと思われたが、徐々にキリオスの強烈なサーブとバックハンドに圧倒されていった。クエリーは第3セット第4ゲームでキリオスのサービスゲームを先にブレークし4-1リードとしたが、その後5ゲームを連取されてキリオスの勝利が決定した。

 勝利の瞬間にキリオスは飛び上がり、オーストラリア・チームの監督であるレイトン・ヒューイットや選手達と抱き合った。

 キリオスは初日のイズナーとの対戦では7-5 7-6(5) 7-6(5)と接戦ではあったが、精神的崩れもなくシングルスで2勝を挙げた。「毎日努力しているよ。かなり僕は変わったよ。ちょっとプロらしくなったんじゃないかなと思う」とキリオスはコメントした。

 消化試合となったシングルス第2試合は3セットマッチで行われ、イズナーがグロスを7-6(5) 6-3で倒した。これでオーストラリアは3勝2敗での勝利となった。

「第3セットは勝利目前にして先にクエリーにサービスゲームをブレークされ、精神的にも辛かった。本当に大変だったよ。第3セットの前半はプレーが安定していなかったし単調だった。だけどヒューイット監督やサポーターの声援で立ち直ることができたよ」とキリオスは試合を振り返った。

 オーストラリアは9月の準決勝で、ベルギーとイタリアの勝者と対戦する。現在ベルギーが2-1とリードしており、ベルギーが勝った場合は準決勝はベルギーで行われ、イタリアが勝った場合にはオーストラリアでの開催となる。(C)AP