2年ぶり4度目の開催となる「Next Gen ATPファイナルズ」が11月9日に開幕。2017年に始まったこの大会は期待…
2年ぶり4度目の開催となる「Next Gen ATPファイナルズ」が11月9日に開幕。2017年に始まったこの大会は期待の若手の登竜門であり、これまでにダニール・メドベージェフ(ロシア)やステファノス・チチパス(ギリシャ)、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)、キャスパー・ルード(ノルウェー)など、現在世界トップ10にいる20代の選手たちも参戦してきた。そんな次代のトップ選手候補たちが集結する大会の注目プレーヤーを紹介していこう。【ハイライト動画】カルロス・アルカラス vs ステファノス・チチパス/USオープン2021 3回戦
今回ご紹介するのは、世界ランキング32位の18歳、カルロス・アルカラス(スペイン)。今大会の出場権を勝ち取った8人の中で最年少ながら、最も高い世界ランキングを記録している。
11月8日にキャリアハイの32位に到達したが、これは2004年に17歳で34位となったラファエル・ナダル(スペイン)に次ぐ最年少記録。そのほかにもナダルに次ぐ最年少記録をいくつも残しており、クレーコートを得意としていて、同じスペイン人ということもあって偉大な先輩と比較されることが多い。テニス以外で好きなスポーツはゴルフとサッカーで、好きなサッカークラブがレアル・マドリードというのもナダルと同じだ。
2003年生まれのアルカラスは4歳の時にテニスを始め、2018年にプロに転身。2020年には、世界ランキングを1年で490位から141位まで急浮上させ、ATPのニューカマー賞を受賞した。そんな成長著しい彼を15歳の時から指導しているのは、元世界1位で2003年の「全仏オープン」チャンピオンであるフアン カルロス・フェレロ(スペイン)だ。
アルカラスは今年さらなる進化を遂げており、ともに予選から参戦した「全豪オープン」で2回戦、「全仏オープン」では3回戦に進出。「ATP250 マルベーリャ」と「ATP250 ウィンストンセーラム」でベスト4となり、7月の「ATP250 ウマグ」でツアー初タイトルを獲得した。そしてブレイクを果たした「全米オープン」では、3回戦で世界3位のチチパスを5セットで撃破。最後は身体が限界を迎えて棄権することになったが、ベスト8まで勝ち進んだ。さらに「ATP500 ウィーン」で世界7位のマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、「ATP1000 パリ」では世界9位のヤニク・シナー(イタリア)も下している。
トップ10選手から挙げた3つの勝利も含めて、今シーズンここまでに27勝を挙げており、これはセバスチャン・コルダ(アメリカ)と並んで今大会出場選手の中で最多タイ。対戦した相手や識者からもこぞって高い評価を受けており、そう遠くない将来にトップ10入りを果たすであろうと見られている。そんなアルカラスの特徴は、強烈なフォアハンドと豊富な運動量だが、コート上の姿勢はナダルから学んだものだと語る。
「ラファのおかげで、エネルギーをたくさん注いでプレーする大切さや、最初の一球から最後の一球まで、すべてを出し続けることの大切さを学ぶことができた。ラファが到達したところまで行こうと挑戦することも、僕にとっては大きなモチベーションだ。たとえそれがほぼ不可能だとわかっていてもね」
ナダル本人からも高い評価を受けるアルカラスは、負傷離脱中のナダルに代わって11月下旬から始まる国別対抗戦「デビスカップ」のメンバーにも選ばれた。名実ともに「ナダルの後継者」となる日も遠くないであろうアルカラスは、同世代が争う「Next Gen ATPファイナルズ」でも輝きを放ってくれるはずだ。
(テニスデイリー編集部)
※写真は2020年「ATP500 リオデジャネイロ」でのアルカラス
Photo by Buda Mendes/Getty Images