10月24日に開催された「大学スポーツありもり会議 “animoの部屋”」 大学スポーツの振興と参加人口の拡大に向け、さまざまな活動を行う一般社団法人 大学スポーツ協会(UNIVAS)。10月24日、UNIVASの副会長を務める元プロマラソ…
10月24日に開催された「大学スポーツありもり会議 “animoの部屋”」
大学スポーツの振興と参加人口の拡大に向け、さまざまな活動を行う一般社団法人 大学スポーツ協会(UNIVAS)。10月24日、UNIVASの副会長を務める元プロマラソンランナーでオリンピアンの有森裕子氏が、大学スポーツの魅力を語るオンライン企画「大学スポーツありもり会議 “animoの部屋”」を開催した。
この会議は、20年にスタート。「私も日本体育大学で4年間、部活を頑張ってきた一人。2019年にUNIVASができたことで、大学の部活について改めて考えるようになった」という有森氏が主催する。会議には、UNIVAS加盟大学・競技団体に所属する運動部学生や運動部を応援する学生が参加。運動部学生を取り巻く環境を知ることで、より安全安心な環境整備の支援に繋げていくため、毎回、有森氏が運動部に所属する学生らの生の声を聞く。
今回の会議のテーマは、「大学運動部における運営の要 学生スタッフ」。スタッフを代表し、アナリスト、コーチ、主務・マネージャーを務める学生がプレゼンターとして参加した。
先頭を切ってプレゼンを行ったのは、中京大バレーボール部3年生の学生アナリスト、堀井隆希さん。「試合の情報の収集、分析、伝達が主な仕事。ほか、ボール拾いからモチベーションビデオの作成までやる」という堀井さんは、2年生の学生アナリストとともに、日々の仕事内容を詳細に説明した。
プロ顔負けの仕事ぶりに舌を巻く有森氏に、アナリストを始めたきっかけや魅力を問われ、「僕は高校時代にアナリストを知り、それまではプレーヤーだったが、分析をやりたくて中京大学に入った。試合に勝った瞬間、今まで自分のやってきたことが報われるというか、選手の頑張りが報われた姿を一番近くで見られることが、学生スタッフとして選手を支える魅力です」と語った。
その後、日本体育大軟式野球部の学生コーチ、同志社大バスケットボール部、中京大サッカー部の学生主務・マネージャーも、それぞれ業務の内容と学生スタッフとしての仕事に掛ける思いの丈を熱く語った。
有森氏「皆さんはスポーツの現場を作っていく主役の一人」
大学4年間、プレーヤーとして過ごした有森氏。今回の会議のなかで、「(スポーツは)アスリートにフォーカスされがちだが、勝敗というのは表には出てこないところがあっての結果だと皆さんの話を聞くほど感じる。(今回の会議のテーマを)ひとくくりに裏方の仕事としたが、話を聞いて裏方ではない、と思った。皆さんはスポーツの現場を作っていく主役の一人であり、大事な仕事を担うポジションにある。決して自分で裏方だと思わず、プロフェッショナルな仕事をする一人だと思ってほしい。これは社会に出ても同じこと」と、参加者、そして会議を視聴する学生らに語りかけた。
大学スポーツは学生自らが運営を支えることで成り立っている。4人のプレゼンを聴き「想像以上に今の学生が部活で担う仕事が多く、びっくりした」と有森氏。「(大学スポーツは)学生同士が行うことで育っていくと思うが、色々なツールを使いながら、UNIVASが外から一緒にやっていけるものを作っていかなければならないと思った。できることを実験的に増やしていきたいので、学生の皆さんもどんどん発信していただき、UNIVASとともに育ってほしい」と話し、課題解決に向けてのヒントを得たようだ。
「大学スポーツありもり会議 “animoの部屋”」は11月、12月も開催を予定。次回は11月15日、「意外と知らない『大学からスタートできる競技』」を取り上げる。(THE ANSWER編集部)