GPシリーズ・イタリア大会で3位表彰台「夢が叶ったという感じ」 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦・イタリア大会(トリノ)の女子はアンナ・シェルバコワ、マイア・フロミフのロシア勢が1、2位を独占。一方で躍進したのが、ルナ・…

GPシリーズ・イタリア大会で3位表彰台「夢が叶ったという感じ」

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦・イタリア大会(トリノ)の女子はアンナ・シェルバコワ、マイア・フロミフのロシア勢が1、2位を独占。一方で躍進したのが、ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)だ。ショートプログラム(SP)で首位に立ち、総合でも3位に。GPシリーズで自身はもちろんベルギー勢にとっても初の表彰台となり、海外メディアも注目している。

 ロシア勢が席巻する女子に楽しみな選手が現れた。ヘンドリックスはSPで自己ベストを更新する73.52点をマーク。シェルバコワらを抑え、首位に立った。直後のカナダ公共放送「CBC」では「ベルギーのルナ・ヘンドリックスが金曜の女子SPで首位に立つというサプライズを巻き起こした」と驚きを持って報じた。

 記事によると「いつもより変な感じでプレッシャーもありましたが、綺麗に滑り、今日という日を楽しみたいと思っていました。結果には大変驚いています」と語ったヘンドリックス。SPが行われた5日が22歳の誕生日とあって、本人は「これより良い誕生日プレゼントはありません」とも喜びを表現したという。

 さらにフリーでは145.53点をマークし、合計219.05点で3位に食い込み、ベルギー勢初のGPシリーズ表彰台を達成。演技後には涙も流した。大会を総括した五輪公式サイトでも「ヘンドリックスがベルギーの歴史を作る」と紹介。「金曜に22歳になったヘンドリックスは演技に4回転を入れなかったが、テンポの良いアラビア風の音楽を選び、観客を魅了した。ベルギー人は彼女のキャリアの中で最高の週末を過ごした」と伝えた。

「すべてのエレメンツを綺麗に演じてパフォーマンスを終わらせ、嬉しさを表すために氷上ではジャンプをしていた。笑顔でアイスを後にして、本当に喜んでいる様子だった」と描写。本人が「3位になれたと分かった時はとても感情的になりました。夢が叶ったという感じです」と感激に浸ったコメントも合わせて報じている。

 ヘンドリックスは国内選手権を制するなど、ベルギーを代表する選手ではあるが、平昌五輪は16位に終わるなど国際舞台ではあと一歩、トップクラスに及ばなかった。しかし、昨季はチャレンジャーシリーズのブダペスト杯を制すると、世界選手権でも初の5位入賞。女子ではベテランの域に入る20歳を過ぎて充実一途となっている。(THE ANSWER編集部)