バルセロナにとって、2シーズンぶりの緊急事態となった。シーズン途中に監督交代の荒療治を施したのだ。 呼び寄せられたの…
バルセロナにとって、2シーズンぶりの緊急事態となった。シーズン途中に監督交代の荒療治を施したのだ。
呼び寄せられたのは、懐かしい名前だ。シャビ・エルナンデスが、再びブラウ・グラナの一員として戦う。
生え抜きの帰還に、バルセロニスタの期待は高い。
だが、本当にバルサは復活するのか? “シャビ・バルサ”の未来を考察する。
■シャビが求める「プレーモデル」
シャビが監督であったならば、クラブ哲学を体現した上で勝利できるのではないかーー。それが現在のジョアン・ラポルタ会長と、バルセロニスタの期待だろう。
シャビは元バルセロナの選手だ。アレビン(U-11)世代でバルセロナのカンテラに入団して、1998-99シーズンにトップデビューを果たして以降、17シーズンにわたりバルセロナでプレーした。
“監督”シャビは以前、あるインタビューで「最も重要なのはプレーモデルだ」と語っていた。
「私のチームは、ボールを保持しなければいけない。私は現役時代に、自分のチームがボールを保持していない時に苦しんだ。監督としては、なおさらだ。だから、ボールを保持して主導権を握れるようにベストを尽くす。ポゼッションは私の義務だ。だがボールを保持するために、ボールを保持してはいけない。攻撃するために、決定機をつくるために、ボールを保持する必要がある」
■複数のシステムの中でも不変の存在
さらに、こう語っている。
「例を挙げよう。システムは3-4-3だとして、両ウィングはワイドに張らなければいけない。3バックにするのは、相手が2トップだった場合、最終ラインで数的優位を作れるからだ。ただ、対戦相手が3トップだったら、最終ラインは4枚にする。その時は、4−3−3になる」
シャビはアル・サッドで【4-3-3】や【3-4-3】など複数のシステムを使っていた。ただ、【4-3-3】でも、【3-4-3】でも、変わらないのはウィングの存在である。
両サイドで、ワイドにウィングを張らせる。その配置で、攻撃時にピッチの「幅」を取ることが可能になる。幅を確保できれば、当然、相手の守備は広がる。バルセロナとしては、ボールをつなぎやすくなる。ポゼッション率を高めるためにも、それは非常に有効だ。
■かつてシャビがともにプレーした名ウィンガー
かつてシャビがプレーしたバルセロナを思い出せば、リオネル・メッシ、ティエリ・アンリ、ペドロ・ロドリゲス、ダビド・ビジャと優秀なウィンガーがいた。
グアルディオラ監督がメッシのファルソ・ヌエべ(偽背番号9/ゼロトップ)を発明して以降は、少し特殊な形になっていたが、それでもペドロやビジャのスタートポジションがワイドに張ったところで、そこから斜めのランニングで中央に走り込むというパターンは徹底されていた。
現状で考えれば、3トップは右からセルジーニョ・デスト、メンフィス・デパイ、アンス・ファティ。若きアタッカーの重要性は、さらに増すかもしれない。