Jリーグクライマックス2021サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Questionシュヴィルツォクにスローインが…
Jリーグクライマックス2021
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~
Question
シュヴィルツォクにスローインが渡った瞬間、稲垣祥はどう動いたか?
ルヴァンカップ優勝で、11年ぶりにタイトルを獲得した名古屋グランパス。中3日で迎えたホームのJ1第34節柏レイソル戦は、2-0で完封勝利を収めた。
連戦の疲れのなかでも堅い守備を披露し、今季20試合目のクリーンシートというリーグ記録を更新した。
今節で川崎フロンターレのリーグ連覇は決したものの、未だACL出場権争いの行方はわからず、白熱している。名古屋は3位ヴィッセル神戸と3ポイント差の4位をキープし、残り4試合での逆転に望みをつないだ。
そんな名古屋を前線で力強く牽引するのが、ストライカーのシュヴィルツォクだ。パワフルなポストプレーで起点となり、ゴール前では高い決定力を発揮。前節神戸戦に続いて、2試合連続ゴールを記録した。
今回は、そのシヴィルツォクが決めた先制点をピックアップする。

スローインを受けたシュヴィルツォクを見て、稲垣はどう動いたか
前半34分、右サイドからの宮原和也のスローインをペナルティーエリア中央にいたシュヴィルツォクが受けに来る。柏DFの古賀太陽を背負いながらボールを受けるシュヴィルツォクに対し、稲垣祥はどう動いていったか、というのがQuestionだ。
Answer
中方向から縦にランニングコースを変えて、裏のスペースへ抜け出した
シュヴィルツォクのポストプレーもさることながら、稲垣の状況判断もすばらしいシーンだった。

中から縦へ動きを変えた稲垣。パスを受けてクロスを入れ、シュヴィルツォクのゴールをアシストした
宮原からシュヴィルツォクにスローインが入る時、連動するように稲垣はシュヴィルツォクの手前のスペースへ入っていった。通常であればそのまま正面で落としをもらって中へ入っていく場面である。だがこの時は、柏の三原雅俊が中へのコースをきっていた。それを見た稲垣の判断がポイントとなった。
稲垣はそのまま正面で受けても三原とドッジに挟まれる可能性を察知。そのまま中へ進むのではなく、古賀の裏のスペースを狙って縦へ走る方向を変えた。そしてシュヴィルツォクからボールをもらい、食いついた古賀と入れ替わるように裏へ抜け出した。
古賀の裏を取られて稲垣に抜け出された柏は、センターバックの高橋祐治、右サイドバックの大南拓磨が中央のスペースを埋めるようにスライド。ゴール前に入る前田直輝をケアする。しかし、さらにその裏を取るように動いたのがシュヴィルツォクだった。
中央からニアサイドに向かって集結する柏の守備陣に対し、シュヴィルツォクは逆のファーサイドへ向かって走ると完全にフリーとなった。その動きを見ていた稲垣からグラウンダーのクロスが入ると、シュヴィルツォクは難しいボールを巧みにコントロールし、柏GKキム・スンギュの飛び出しにも冷静なフィニッシュで先制点を決めた。
前田直輝の囮の動きもありながら、シュヴィルツォクと稲垣の質の高いコンビネーションで崩した得点だった。