秋のGIシリーズがひと休みとなる今週、2歳重賞のGII京王杯2歳S(東京・芝1400m)が11月6日に行なわれる。 同…
秋のGIシリーズがひと休みとなる今週、2歳重賞のGII京王杯2歳S(東京・芝1400m)が11月6日に行なわれる。
同レースについて、スポーツ報知の坂本達洋記者はこう分析する。
「今年は重賞勝ち馬という実績的に抜けた存在はいませんが、オープン勝ち馬が4頭参戦。これらが人気を集めそうです。なかでも、鋭い決め手でカンナS(9月25日/中山・芝1200m)を勝ったコラリン(牝2歳)、デビュー2連勝ですずらん賞(9月5日/札幌・芝1200m)を制したヴィアドロローサ(牡2歳)あたりは、広い東京コースでさらに能力を発揮できるのではないでしょうか」
「ただ」と言って、坂本記者はこう続ける。
「近年は人気馬が馬券圏内を占めて堅い決着に収まることが多かったのですが、昨年は9番人気のロードマックスが2着に入って波乱を演出。振り返れば、かつては伏兵の台頭がしばしば見られ、波乱の多いレースでした。そうなると、今年も......」
坂本記者がそう語るとおり、過去5年の結果を見てみると、昨年を除けば1番人気は2勝、2着2回とパーフェクト連対。しかしその前の5年を見ると、1番人気は未勝利。3着が2回あるだけで、3連単では常に好配当が生まれていた。昨年から再び波乱傾向にあるとすれば、今年も思わぬ結果が待ち受けているかもしれない。
では、穴をあけるとしたら、どういったタイプなのか。坂本記者はこんな見解を示す。
「前走で着順を落とした馬の巻き返しです。2歳馬でまだキャリアも浅く、実際の力関係を見極めにくいからこそ、そういう馬を軽視するのは禁物。むしろ、見直しが必要だと思います」
実際、昨年2着のロードマックスは前走のGIII新潟2歳S(新潟・芝1600m)7着からの巻き返し。そこで、坂本記者は前走のクローバー賞(8月22日/札幌・芝1500m)で5着に敗れたキングエルメス(牡2歳)を、今年の穴馬候補に推奨する。
「前走は5着に敗れましたが、道中でハミをとらず、追っつけ通しという苦しい内容でした。精神面の幼さが出てしまったようです。
しかし、初戦の新馬戦(6月26日/札幌・芝1200m)では1分9秒2という、まずまずの勝ち時計をマーク。好位2番手からの正攻法の競馬で、後続に2馬身差をつける完勝でした。その結果を受けて、前走では1番人気に推されたくらいですから、まだまだ見限ることはできません」

京王杯2歳Sで巻き返しが期待されるキングエルメス
また、坂本記者は「キングエルメスは血統的にも重賞で結果を残せるだけの素地がある」という。
「同じ矢作芳人厩舎に所属する半兄のカイザーノヴァは、新馬勝ちのあと、GIII函館2歳S(函館・芝1200m)では5着に敗れたものの、続くクローバー賞を快勝。母ステラリードも、デビュー2連勝で函館2歳Sを勝った快速馬でした。そうした早い時期から活躍してきた血統背景があることは見逃せない材料です。
新馬戦後には、鞍上の坂井瑠星騎手が『この血統らしい、いいフットワークでした。まだ抜け出してからは遊んでいる感じでしたが、競馬のセンスはいいですし、これからが楽しみです』と、その素質を高く評価。決して侮れない存在で、競馬に対して気持ちが向けば、一発あっても不思議ではありません」
坂本記者はもう1頭、前走のカンナSで2着と惜敗したシゲルファンノユメ(牡2歳)にも注目しているという。
「ここまで、新馬戦(7月4日/福島・芝1200m)2着、未勝利戦(7月18日/福島・芝1200m)1着、そして前走のカンナSが2着と堅実。3戦とも際立って速い決着ではありませんでしたが、いずれもメンバー最速の上がりをマークしており、決め手勝負となれば、再び上位争いに加わってくる可能性があります。
前走では、今回人気の一角と見られるコラリンから4分の3馬身差。勝負どころの4コーナーでコラリンの外を回された分、詰め切れなかった印象でしたから、立ち回りひとつで逆転があっても......と思わせる内容でした。折り合いにも不安はなさそうですし、1ハロンの距離延長にも対応できると踏んでいます」
2歳馬による若駒同士の戦いとあって、波乱要素は十分にある。絶対的な存在がいないとなれば、なおさらだ。ここに挙げた2頭が今後のGI戦への軍資金となるオイシイ配当をもたらしてくれるかもしれない。