カタールW杯アジア最終予選特集 11月11日と16日に行なわれるカタールW杯アジア最終予選、ベトナム戦とオマーン戦を戦う…

カタールW杯アジア最終予選特集

 11月11日と16日に行なわれるカタールW杯アジア最終予選、ベトナム戦とオマーン戦を戦う27人のメンバーが以下のように発表された。

GK
権田修一(清水エスパルス)、川島永嗣(ストラスブール)、谷晃生(湘南ベルマーレ)

DF
吉田麻也(サンプドリア)、酒井宏樹(浦和レッズ)、冨安健洋(アーセナル)、長友佑都(FC東京)、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、山根視来(川崎フロンターレ)、中山雄太(ズウォレ)、室屋成(ハノーファー)、旗手怜央(川崎フロンターレ)、板倉滉(シャルケ/ドイツ)

MF
遠藤航(シュツットガルト)、守田英正(サンタ・クララ)浅野拓磨(ボーフム)伊東純也(ゲンク)、鎌田大地(フランクフルト)、南野拓実(リバプール)、原口元気(ウニオン・ベルリン)、柴崎岳(レガネス)、三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)、田中碧(デュッセルドルフ)

FW
大迫勇也(ヴィッセル神戸)、前田大然(横浜F・マリノス)、上田綺世(鹿島アントラーズ)、古橋亨梧(セルティック)

 目をひくのは、先日、今季のJリーグ優勝を決めた川崎フロンターレの選手が数を増やしていることだ。現所属は谷口、山根、旗手。元所属の守田、三笘、田中、板倉を含めると「川崎系」は7名に及ぶ。



旗手怜央(川崎フロンターレ)とともに代表初招集となった三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)

 前回(10月)は、この夏に欧州から戻ったばかりの3人(大迫、長友、酒井)を除けば、フィールドプレーヤーは欧州組で占められていた。Jリーグでの活躍が評価されない格好になっていたが、今回は、川崎の3人に加え、前田に上田が招集されている。Jリーグ軽視という批判をかわすためなのか。戦力として実際にどこまで考えているのかは、実際に彼らが出場した時間で判断するしかない。

 植田直通(ニーム)に代わって代表に復帰した谷口は、守備的MFもこなせる多機能性がある。球際には強いが繋ぎに若干難を抱えている遠藤航に代えて、守備的MFで起用してみる手はある。現在の日本に欠けている要素は、ずばり、川崎の長所になる。滑らかなパス回しだ。中盤は谷口、守田、田中らの川崎組で固めてみたい。

 もちろん、谷口を本来のセンターバック(CB)で使うという手もある。吉田の傍らで、ということになるが、そこで宙に浮くことになる冨安を、守備的MFに抜擢するのだ。冨安は守る力はもちろん、繋ぐ力、展開力も兼ね備えている。遠藤より上と見る。彼の総合的な能力を、これまでより高い位置で、より広いエリアに波及させた方が、日本の総合力は高まるのではないか。

 谷口と冨安の使い方にひと工夫、ほしいと考える。

 もうひとつメスを入れたいのは左ウイングだ。スタメン候補の南野は、唯一のチャンピオンズリーガーで、リスペクトすべき選手ではあるが、どうやら左ウイングには適性がない様子だ。また、南野に代わって原口が出場した場合も、周囲との関係に円滑さが生まれていない。しっくりハマっていない印象だ。

 ここは三笘で行くしかないと思う。今回が代表初招集になるが、なぜこれまで招集しなかったのか。昨季から今季、前半までのJリーグで魅せたプレーをなぜもっと評価しようとしない。森保ジャパンが苦戦を強いられている大きな原因のひとつと言ってもいいだろう。

 ピッチを俯瞰すれば、右と左が左右対称でないことは一目瞭然だ。右ウイング(主に伊東純也など)はタッチライン際に開き気味で構えるが、左の南野は正規のポジションから大きく外れ、内側に寄って構える。左からの攻撃が、ひと頃より元気さが失われている長友の単独攻撃しかないという現実に、病巣を見る気がする。

 三笘の起用こそが、その改善策になる。左の高い位置に本職の左ウイングを置かない限り、日本の左からの攻撃は活性化しない。三笘のドリブル力を活かさない手はないのである。三笘が自らの力を最大限発揮するためには、左SBとのコンビネーションも不可欠になる。となれば、長友、中山ではなく、川崎組の旗手を起用したい。

 両サイド攻撃をいかに活性化させるか。日本代表はこれに尽きると思う。幸いウインガーとしてプレーできそうな選手(前田大然、伊東純也、浅野拓磨、古橋亨梧、原口元気)はたくさんいる。これらの選手を戦況に応じて使い分けできるかだ。

 森保采配の最大の難は選手交代にある。交代枠(5人)をきれいに使い切ったためしがない。つまり、ウイングに不可欠なフレッシュさ、多彩さを演出できずにいる。

 今回のメンバーを見ると、若干、スピード系に偏っている気がするが、それだけに技巧派に属する三笘は、貴重な存在になる。

 スピード系のウイングを置くことになりそうな右は、その下で構える右SBには、バランス的に技巧的な選手を配したい。酒井、室屋より山根のほうがよいコンビネーションが築けるのではないか。いずれにしても、欧州組というより、川崎組を多く起用することをお勧めしたい。森保一監督には過去を否定する才覚が求められている。