Jリーグクライマックス2021サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Questionキャスパー・ユンカーの動きを見…

Jリーグクライマックス2021
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
キャスパー・ユンカーの動きを見て、汰木康也はどうしたか?

 J1第33節、浦和レッズがホームで柏レイソルを5-1で下し、3試合ぶりに勝ち点3を手にした。今節は名古屋グランパス(4位)とヴィッセル神戸(3位)が引き分け。浦和は神戸と勝ち点差3の5位となっている。ACL圏内(3位)争いの行方はより一層わからないものとなった。

 ここ数試合、得点力不足に悩まされていた浦和だったが、この試合は今季チーム最多5得点を奪った。そこで躍動したのが、汰木康也と6試合ぶりに先発したキャスパー・ユンカーだ。

 前半15分に2人のコンビネーションからユンカーのアシストで汰木が先制すると、21分に関根貴大がPKを決め、23分に汰木、45分にユンカーがそれぞれ加点。浦和は前半で4得点を奪って早々に試合を決めた。

 今回は、その汰木が奪った先制点のシーンを取り上げる。



江坂に反応して前線で動いたユンカー。これを見て汰木はどう動いたか

 浦和のボールに対し、柏が前から積極的にプレッシングにいくが、平野佑一と柴戸海の素早いパスワークで、ライン間にポジションを取った江坂任へパスをつないで突破。

 この時、動き出したユンカーを見て汰木はどう動いたか、というのがQuestionだ。

Answer
ユンカーとクロスして、スペースに斜めに走り出した

 最初にポイントとなるのが、江坂のポジショニングである。プレスに対して相手MFとDFのライン間に位置し、柴戸から斜めの縦パスを受けてプレス回避の出口となった。さらに江坂は、柏センターバック(CB)の古賀太陽の手前でターンしたことで決定的となった。



汰木はユンカーの空けたスペースへ斜めのランニング。最後はパスを受けてゴールを決めた

 江坂に前を向かれ、古賀は対応のために足を止める必要があった。その一方で、前線のユンカーはプルアウェイでファーサイドへ逃げるように裏を狙う。これで柏のもう1人のCBエメルソン・サントスは、ついていかざるを得なくなった。

 これによって柏のCB間には大きなギャップが生まれた。これを逃さなかったのが汰木である。汰木はユンカーが空けた右斜めのスペースへすかさず走り出し、江坂からの縦パスを呼び込んだ。

 ただ、2人の動き出しを見て江坂が選択したのは、ユンカーの足元への鋭いグラウンダーのパスだった。ユンカーはそのパスをワンタッチでコントロールすると、エメルソンを十分に引きつける。

 こうなると、スペースに走り込んだ汰木の動きが生きてくる。ユンカーはフリーで走る右の汰木へパスを送ると、汰木はややボールが流れてしまったものの見事にダイレクトでファーへ流し込んで、先制点となった。

 大量点を決めた浦和はユンカーを前半で下げたが、復調の兆しを見せたストライカーが改めてその存在の大きさを示す試合となった。残り5試合、エースの活躍でチームをACLに導くことができるか。