今週は東京競馬場で天皇賞・秋(芝2000m)が行われる。
昨年の三冠馬に古馬マイルGI完全制覇の名牝、そして今年の皐月賞馬が相対するドリームマッチ。2020ジャパンカップを彷彿とさせるような、観るものを熱くさせるような戦いに期待したいところだ。
この記事ではデータ面から天皇賞秋を紐解き、攻略への糸口を見つけていきたい。
◆【天皇賞秋/危険な人気馬・前編】3強の一角は“消し” 上がり3F重視の秋天で「買うべきではない」1頭とは
■エフフォーリアは「ダービー連対の3歳馬」が追い風に
無傷の4連勝で皐月賞を勝利。大本命で迎えた日本ダービーはハナ差2着も、改めて世代トップクラスの実力を証明したエフフォーリア。
秋は菊花賞にも海外競馬にも向かわず、ぶっつけ本番でこの舞台へ。古馬の壁を越えることができるかどうか……ここでお伝えするのは以下のデータだ。
・同年ダービーで2着以内の3歳馬【0-1-1-0】
一見すると母数は少なく感じる。しかし、年代をさらにさかのぼるとシンボリクリスエス、ディープスカイ、ジェニュインと好走馬がズラリ。1990年以降にレンジを広げるとその数字は【1-2-2-0】まで跳ね上がるのだ。
3強のうち、東京芝2000mの経験があるのはエフフォーリアだけ。舞台適性をアドバンテージに、3歳馬が天下統一をはたす可能性は十分だ。
■コントレイルに「ダービーを制したディープインパクト産駒」の壁
父ディープインパクトと同じ無敗の三冠を達成したコントレイル。
コロナ禍に現れたニューヒーローの誕生は昨年の競馬界を大いに盛り上げたが……今回は死角となるデータが浮かび上がってしまった。
・ダービーを制したディープインパクト産駒の4歳以降GI成績【0-0-2-18】
ワグネリアンも現状は3着止まり、キズナにいたっては馬券内すら叶わなかった。早熟とまでは言い切れないが、ダービー馬に輝いたディープインパクト産駒は古馬になって成長曲線が止まってしまうような印象。大阪杯のダメージが尾を引いた点も含め、慎重なジャッジを下す必要がありそうだ。
■グランアレグリアを後押しする「馬券内率100%」データ
春はヴィクトリアマイルで古馬マイルGIを完全制覇。5つ目のGIタイトルを手にしたグランアレグリア。
マイル路線では無双状態だったものの、今回は芝2000mが舞台。距離不安を考えると「3強」においてもっとも人気がなさそうな同馬だが、思わず食指が動いてしまうようなデータがこちら。
・同年GI勝ちがある4歳以上の牝馬【2-1-1-0】
馬券内率は驚異の100%。アーモンドアイ、ジェンティルドンナ、クロノジェネシスが該当馬にあたるわけだが、同年GI勝利がもたらす価値は計り知れない。
極悪馬場かつ小回りコースだった大阪杯と比較したとき、良馬場想定の東京芝2000mは好条件。過去にはウオッカやモーリス、アーモンドアイといったマイルGI勝ち馬が2階級制覇を成し遂げており、スプリント・マイルと合わせた3階級制覇の可能性は想定すべきだろう。
後編ではデータ面から浮上する天皇賞秋の穴馬候補2頭を紹介する。
◆【天皇賞秋2021予想/データ攻略・後編】3強の牙城を崩す伏兵馬、「5-0-0-0」の追い風が波乱を巻き起こすか
◆【天皇賞秋2021/脚質傾向】上がり1~3位馬が「複勝率100%」 府中で末脚崩れないグランアレグリアは不動か
◆【天皇賞秋/危険な人気馬・後編】想定10人気以下の“大穴馬” 前走ゴール後に見せた「秘めたる脚力」
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「天皇賞秋」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。



















