「ではまず互いに握手を」――東京・浅草の靴用品メーカー、コロンブスで恒例行事「靴みがき入社式」が行われ、新入社員と中堅社員が互いに靴を磨きあうという“仕事”に取り組んだ。同社では1971年から続く伝統行事で、ことしで45回目。新入社員のなか…

「ではまず互いに握手を」――東京・浅草の靴用品メーカー、コロンブスで恒例行事「靴みがき入社式」が行われ、新入社員と中堅社員が互いに靴を磨きあうという“仕事”に取り組んだ。同社では1971年から続く伝統行事で、ことしで45回目。

新入社員のなかには、スポーツ系の部活を経験した新人もいて、「もともとランニングシューズやバスケットシューズばかり履いてたので、こうして革靴を磨くのも初めてだし、まして先輩の靴を磨くなんてもちろん初めてで、緊張する」と硬い表情。

「よろしくお願いします」。新人と中堅社員は向かい合い、まず握手を交わす。最初は中堅社員が新人の靴を磨く。新人は恐る恐る台に足を載せ、中堅社員がしゃがみ込む。「出身はどこなの?」などと聞きながら、手を止めることなく手際よく磨いていく。


「もちろん、自分以外の人の靴を磨くのは初めてだし、履いたままの格好で、その人の目の前で磨くなんて、もう緊張した。でも新鮮な感じ。いま、こうして先輩と靴磨き入社式を経験したってことで、やっとコロンブスの一員になれたかなと。そんな実感がわいてきます。磨かれたのも初めて。勉強になった」

「足元がキレイになると、心もキレイになる、気持ちもさわやかになるような、そんな体験だった。自分の靴を磨いてもらったぶん、先輩の靴もキレイにしてあげたいと、前向きになれた。入社したんだなあーって実感した」

「心配や不安もあるけど、靴磨きの時間は無心になれた」という新人も。同社の2017年新入社員は、男性9人・女性2人の11人。営業をはじめ、製造、財務、企画などに配属される。

同社の服部達人社長は靴磨き入社式前の訓示で、「創業100年を迎え、『消費者が使うたびに感動を覚える』という哲学を胸に刻み取り組んでほしい。変わらぬ哲学と、変わるトレンド。インターネットの普及などで、通信販売が定着している。消費者のマインド、買い物のスタイル、購入する際の考え方など、消費者の感覚を肌で感じてきたと思う。みなさんからも、先輩たちに消費者視点でのアイデアを積極的に提案してほしい」と伝えた。

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

コロンブス第45回「靴磨き入社式」《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》