次戦の入札額の低さが話題に「対抗することがなかった」 ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)は12月11日に同級1位ポール・バトラー(英国)との指名試合を行うと報じられている。フィリピン地元紙は、カシメロの…

次戦の入札額の低さが話題に「対抗することがなかった」

 ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)は12月11日に同級1位ポール・バトラー(英国)との指名試合を行うと報じられている。フィリピン地元紙は、カシメロのファイトマネーを「約7万8750ドル(約893万円)」と指摘。格安となった理由に、8月のギジェルモ・リゴンドー(キューバ)との大凡戦で「(カシメロの)市場価値が打撃を受けた」と分析している。

「カシメロはバトラー戦の入札結果に(不満足ながら)納得しないといけない」との見出しで報じたのは、フィリピン地元紙「マニラ・タイムズ」だった。

 ドバイか英国内で行われるとされているカシメロの次戦。米プロモート大手ゴールデン・ボーイ社の元CEOを務めたリチャード・シェーファー氏が率いる興行会社「プロベラム」が入札で興行権を手にしたが、記事では「最低額をたった5000ドル上回る10万5000ドル(約1170万円)で開催権を勝ち取った」と指摘。そして、「(カシメロ陣営は)驚くべきことにプロベラムの入札に対抗することがなかった」と報じている。

 WBOの規定では、現王者が入札額の75%を自身のファイトマネーとして手にする権利がある。「入札額が少なすぎるために、彼はわずか7万8750ドル程度を手にすることになる」と格安ギャラの裏側を解説している。

 カシメロは2019年に前王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)を破り、WBOタイトルを手にしたが、この時は暫定王者で格下だったために、30万ドル(約3400万円)の入札額の25%で、バトラー戦に近い7万5000ドル(約850万円)がファイトマネーだったという。「バトラー戦のファイトマネーの7万8750ドルについては、あたかも彼が挑戦者のようだ」と記事では皮肉を送っている。

 そして、格安の入札額となった理由については「カシメロが格安の小切手を受け取ることに関しては、8月にキューバ人、ギジェルモ・リゴンドー相手の相当退屈な判定勝利の後で、彼の市場価値が打撃を受けたとも主張可能だ」と指摘。

 カシメロは8月、WBO同級タイトルマッチで挑戦者リゴンドーを判定で下したが、間合いを取るリゴンドーとは最後まで打ち合いらしい打ち合いが見られなかった。大凡戦に終わった一戦の影響で、ビッグマウスで鳴らすカシメロの市場価値が下がったと、記事では地元王者に対して非情な分析をつづっていた。(THE ANSWER編集部)