明治安田生命J1リーグ第33節、湘南ベルマーレvs横浜FCの”神奈川ダービー”が23日にレモンガススタジアム平塚で行われ…

明治安田生命J1リーグ第33節、湘南ベルマーレvs横浜FCの”神奈川ダービー”が23日にレモンガススタジアム平塚で行われ、2-1でホームの湘南が勝利を収めた。

ともに降格圏に沈む両チームながら、直近の成績はコントラストが際立つ。17位湘南(勝ち点28)は6試合勝ちがなく、19位横浜FC(勝ち点25)は2勝1分けと上り調子だ。

山口智監督就任以降の初勝利を目指す湘南は、前節のサガン鳥栖戦からのスタメンを3人変更。舘、大野、町野が外れ、大岩、山本、タリクが入った。一方の横浜FCは、5点を奪った前節の徳島ヴォルティス戦と同じメンバーでスタートした。

まずは積極的な入りをした湘南がハイプレスから平岡のフィニッシュ。さらには、U-22日本代表に選出された畑のクロスからウェリントンが左ボレーで狙うも、横浜FC守備陣も体を張ったブロックでしのぐ。横浜FCは最前線のサウロ・ミネイロを起点にカウンターを試みるが、決定的な場面を作り出すことはできずにゲームは推移する。

膠着の気配を見せた前半の中盤以降は、湘南がクリアボールに反応した田中聡やセットプレー崩れから岡本がシュートを放つも、ゴールを脅かすまでには至らず。42分には湘南のビルドアップのミスを誘って横浜FCがチャンスを迎えるが、ショートカウンターからのサウロ・ミネイロのフィニッシュはGK谷の正面を突いた。

両チームともにハーフタイムでの交代なしで迎えた後半は、アウェイチームが先に仕掛けた。47分、松尾が左サイドを突破して石原広教と入れ替わり、ボックス内で転倒するもノーホイッスル。池内主審はVARと交信するも、オンフィールドレビューは行わずに試合を再開する。

59分の湘南はウェリントンがボックス手前から、横浜FCもフィードのこぼれから松尾がミドルシュートでゴールに迫る。61分には横浜FCベンチが先に動き、マギーニョ、武田を下げて前嶋、高木を投入。するとその2分後、左の中盤で石原広教のパスを引っ掛けた松尾が、ボールを拾ってボックス左に侵入。冷静に右隅に流し込み、均衡を破った。

ビハインドを負った湘南はすぐさま茨田から大橋へとスイッチし、前線への圧力を高めようとする。リードを奪ったアウェイチームだったが、最終ラインにアクシデントが発生。タリクのクロスをブロックした際にガブリエウが足を痛め、71分に韓浩康との交代を余儀なくされてしまう。

追い付きたい湘南は失点時の影響もあるのか、ビルドアップ時に横浜FCのプレッシャーにひるむ場面が散見される。それでも、タリクと畑に代えて山田と高橋諒を送り出すと、落ち着きを取り戻すとともに攻撃も活性化。復調した湘南は右から山田がクロスを入れると、ウェリントンは収め切れずにボックス右にボールがこぼれる。これを拾った大橋がGKの動きをよく見て、軽く浮かせたシュートで78分に試合を振り出しに戻した。

さらに猛攻を仕掛ける湘南は86分、町野のスルーパスから大橋が狙うが、GKブローダーセンのビッグセーブに遭う。それでも迎えた89分、セットプレーから逆転に成功する。右CKを得ると、岡本のクロスから町野がヘディング。ゴール前で山田がバックヘッドでコースを変え、ネットを揺らした。

アディショナルタイム7分が示されるなか、湘南が残り時間をしのぎ切ってタイプアップを迎えた。シックスポインターを制し、7試合ぶりの勝利を手にしたホームチーム。山口体勢初勝利を飾り、降格圏を脱出した。

湘南ベルマーレ 2-1 横浜FC

【湘南】

大橋祐紀(後33)

山田直輝(後44)

【横浜FC】

松尾佑介(後18)