【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・10/17 秋華賞(GI・阪神・…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆先週の血統ピックアップ
・10/17 秋華賞(GI・阪神・芝2000m)
残り100mで先頭に立ったアカイトリノムスメがファインルージュの追撃を抑え、初のGIタイトルを獲得しました。父ディープインパクトは2005年の三冠馬。母アパパネは2010年の牝馬三冠馬。古今東西、両親が三冠馬で仔がビッグレースを制した例は寡聞にして知りません。
米三冠馬セクレタリアトと、ニューヨーク牝馬三冠馬クリスエヴァートとの間に誕生した牝馬シックスクラウンズ(「六冠」の意)が、繁殖牝馬として米GIを8勝したチーフズクラウンを産んだ例はあります。
アカイトリノムスメはジナンボー(新潟記念-2着)、ラインベック(東京スポーツ杯2歳S-3着)の全妹で、「ディープ×キンカメ」の組み合わせはワグネリアン(日本ダービー)、デニムアンドルビー(フローラS、ローズS)などの重賞勝ち馬が出ており成功しています。母アパパネはデビューから引退までに50kg近く馬体重が増え、4歳春にはブエナビスタを破ってヴィクトリアマイルを勝っています。ここで止まるような馬ではないでしょう。古馬になってからも楽しみです。
・10/16 府中牝馬S(GII・東京・芝1800m)
後方を追走したシャドウディーヴァが直線で外から伸び、内で粘るアンドラステをクビ差とらえました。これまでに重賞では2着が3回、3着が2回ありましたが、5歳秋にして初めて勝ちました。
母ダイヤモンドディーバはイギリスで生まれたあとアメリカへ移動し、芝8ハロンの芝重賞を2勝しました。そのうちのひとつは勝ち時計が1分33秒21という高速決着。そうした点も評価されての導入だったと思われます。母の父Dansiliはハービンジャーの父として知られ、ヨーロッパ血統のなかでは硬い芝に向くタイプと評価されています。
その父デインヒルを持つハーツクライ産駒はニックスで、サリオス、アドマイヤミヤビ、カテドラルなど6頭が重賞を勝っています。このパターンの配合は1600〜2000mがベスト。長い距離に向くハーツクライ産駒にしては少しスピードタイプに出る傾向があります。東京芝では[2-5-2-3]と好成績。府中牝馬Sは昨年も2着となっているので、相性のいいレースなのは間違いありません。
(文=栗山求)