入札への影響を疑われたドネア陣営が「直ちに否定」 ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロの格安ファイトマネーが母国で注目を集めているが、WBC同級王者のノニト・ドネア(ともにフィリピン)陣営もその金額に驚いているようだ。…

入札への影響を疑われたドネア陣営が「直ちに否定」

 ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロの格安ファイトマネーが母国で注目を集めているが、WBC同級王者のノニト・ドネア(ともにフィリピン)陣営もその金額に驚いているようだ。フィリピンメディアが伝えている。

 カシメロは、12月11日に同級1位ポール・バトラー(英国)との指名試合を行うと報じられている。フィリピンの地元紙「セブ・デイリー・ニュース」は「ドネア(陣営)がカシメロの試合の入札額について語る『我々はショックを受けた。金に対して意見する権利はない』」との見出しで記事を掲載。ドネア陣営が入札に影響を与えた可能性があるとSNS上で疑われたことを紹介し「直ちに否定した」と伝えている。

 ドネア陣営は今月11日(日本時間12日)に米プロモート大手ゴールデン・ボーイ社の元CEOを務めたリチャード・シェーファー氏が率いる興行会社「プロベラム」とプロモート契約を結んだ。カシメロ―バトラー戦の入札額は10万5000ドル(約1170万円)で、両選手のファイトマネーはこの額から分配される。入札で開催権を獲得したのも同社だったため、ドネア陣営に疑いの目が向けられた格好だ。

 記事では「ドネアと妻のレイチェルは、疑惑を終わらせるために、プロべラムの入札に介入したことを直ちに否定した」と報道。10日にフェイスブックのライブ機能で、ドネアのマネージャーを務めているレイチェル夫人が語ったコメントを紹介している。

レイチェル夫人「お金の使い方に口出しできない」

「私たちは皆さんと同じくらいショックを受けている。そもそも唯一の入札だったし、プロモーションでの争い、もしくは(カシメロが所属する)MPプロモーションズ内での争いがカシメロの入札を手助けしなかったと想像している。でも本当のことは分からない。私は外部の人間だから」

 ドネアとカシメロは8月に対戦予定だったが、カシメロがドーピング検査拒否を示唆したことを引き金に、ドネアが試合をキャンセルしていた。記事によると両者はすでに和解したようで「カシメロはドネアを怒らせた発言すべてについて謝罪した」と伝えている。

 レイチェル夫人は入札介入疑惑について「『彼(シェーファー)はドネアのプロモーターでしょ?』という質問がたくさん来る。もちろん。理解しなければいけないのは、そこにヒエラルキーがあって、彼らがどのようにお金を使うかについて我々は何も口出しできないということ」と説明したようで、「私たちもあなたたちと同じようにショックなのよ」と入札額の低さについて改めて驚きを示したそうだ。

 時にはバンタム級でも1億円も超えるファイトマネー。カシメロの待遇にはドネア陣営も驚きだったようだ。(THE ANSWER編集部)