大きな一歩を踏み出した。初の開幕1軍を勝ち取ったソフトバンクの甲斐拓也捕手。2日のロッテ戦(ヤフオクD)で、プロ入り初めての先発マスクを被った。■開幕3戦目でスタメン「ずっとこの日をイメージしてやってきた」 大きな一歩を踏み出した。初の開幕…

大きな一歩を踏み出した。初の開幕1軍を勝ち取ったソフトバンクの甲斐拓也捕手。2日のロッテ戦(ヤフオクD)で、プロ入り初めての先発マスクを被った。

■開幕3戦目でスタメン「ずっとこの日をイメージしてやってきた」

 大きな一歩を踏み出した。初の開幕1軍を勝ち取ったソフトバンクの甲斐拓也捕手。2日のロッテ戦(ヤフオクD)で、プロ入り初めての先発マスクを被った。

 育成出身の7年目。「ずっとこの日をイメージしてやってきた。それこそ秋のキャンプから、何とか今年はスタメンで多く試合に出るというのをイメージしてきました。今日の朝、やっときた、と思いました」。思い描いてきた先発の座は、開幕3戦目にしてやってきた。

「緊張しましたよ、やっぱり。初回入って、打ち取れて、緊張は取れましたけど」という初回。先発の東浜とのコンビで、荻野貴を空振り三振、角中を二ゴロ、清田を見逃し三振。3者凡退の完璧なスタートを切った。

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■「あそこを踏ん張って、巨さんに勝ちをつけたかった」

 4回までノーヒット。だが、5回に2点を奪われて同点。6回に勝ち越され「打たれたのは僕の責任。勝って良かったですけど、欲を言えば、あそこを踏ん張って、巨さんに勝ちをつけたかった」と悔やむ。バットでは、空振り三振と犠打。7回の打席で代打を送られて途中交代となり、勝利の瞬間はベンチで迎えた。

 フル出場とはならなかったものの、工藤公康監督の評価は高い。試合後、指揮官は「いいリードをしていたと思います。かなりロッテのことを勉強して(今日を)迎えたことがよく分かった。非常に良かったと思います」と称えた。

「ここからも全部大事になってくる。アピールしていかないといけないですし。常に、いつ出てもいいように準備をしないといけない」という甲斐。目指す正捕手の座へ、アピールの日々は続いていく。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani