【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・10/3 スプリンターズS(GI…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・10/3 スプリンターズS(GI・中山・芝1200m)

 好位のインを追走したピクシーナイトが直線で豪快に抜け出し、初のGIタイトルを獲得しました。2着レシステンシアにつけた「2馬身差」は1200mのGIとしては優秀で、過去10年間の当レースでは昨年のグランアレグリアと並んで最大です。3歳牡馬の勝利は98年のマイネルラヴ以来久々。開催時期が秋の中山に移行してからは初めてです。

 父モーリスはこれがGI初勝利。スプリントタイプの種牡馬ではありませんが、母ピクシーホロウがキタサンミカヅキ(東京盃2回、東京スプリント)と同じ「キングヘイロー×サクラバクシンオー」なので、1200m戦への適性があります。モーリス自身がそうであったように、産駒も晩成傾向を感じさせるタイプが目に付き、3歳夏に上昇してきた馬は軽く扱うことはできません。

 「母の父キングヘイロー」については当欄で繰り返し触れていますが、ディープボンド、アサマノイタズラ、メイショウムラクモ、ヴァイスメテオール、ジョーストリクトリ、キングズガードなど次々と重賞勝ち馬を出しています。ピクシーナイトは3歳秋の時点ですでにこの強さですから前途洋々です。

◆今週の血統Tips

 秋の中山・中京開催が終了した時点の2歳種牡馬ランキング(中央)を見てみると、今年は大混戦です。収得賞金は1位ドゥラメンテ、2位ドレフォン、3位シルバーステートの順。ドレフォンとダイワメジャーは重賞を勝っています。勝利数もドゥラメンテが13勝とトップに立っており、12勝でドレフォン、ロードカナロア、ハービンジャー、ディープインパクトの4頭が並んでいます。

 ディープインパクトは序盤こそ出脚が鈍かったものの、徐々にエンジンが掛かり、9月以降[8-3-0-4]という成績。一気に先頭集団に並んできました。“38戦12勝”という成績の素晴らしさは、ドレフォン(90戦12勝)、ドゥラメンテ(113戦13勝)、ロードカナロア(76戦12勝)、ハービンジャー(83戦12勝)と比較すると一目瞭然です。アベレージが段違いです。

 例年通り秋競馬で追いつき、突き抜ける展開が見えてきました。新種牡馬のなかにも高いアベレージをマークしている種牡馬がいます。キタサンブラックです。“38戦10勝”という数字は、ディープインパクトには及ばないものの、それに迫る優秀なもので高く評価できます。新種牡馬は他にもシルバーステートが67戦11勝と、初年度の種付け料が80万円だったとは思えない活躍ぶり。ドレフォンだけでなく今年の新種牡馬は粒ぞろいです。

 (文=栗山求)