第89回選抜高校野球は1日、甲子園球場で決勝戦が行われ、大阪桐蔭が8-3で履正社を下し、春夏連覇した2012年以来、2度目の選抜優勝を飾った。史上初めて大阪勢同士の対戦となった決勝は当初、3月31日に予定されていたが、悪天候のために順延に。…

第89回選抜高校野球は1日、甲子園球場で決勝戦が行われ、大阪桐蔭が8-3で履正社を下し、春夏連覇した2012年以来、2度目の選抜優勝を飾った。史上初めて大阪勢同士の対戦となった決勝は当初、3月31日に予定されていたが、悪天候のために順延に。仕切り直しとなった大一番を大阪桐蔭が制した。

■史上初、決勝大阪対決で大阪桐蔭打線爆発、一発攻勢&14安打8点猛攻で履正社下す

 第89回選抜高校野球は1日、甲子園球場で決勝戦が行われ、大阪桐蔭が8-3で履正社を下し、春夏連覇した2012年以来、2度目の選抜優勝を飾った。史上初めて大阪勢同士の対戦となった決勝は当初、3月31日に予定されていたが、悪天候のために順延に。仕切り直しとなった大一番を大阪桐蔭が制した。

 前日の悪天候は両校にとって恵みの雨となり、大阪桐蔭・徳山壮磨、履正社・竹田祐の両エースが先発のマウンドに上がった。その初回、試合がいきなり動いた。先行の大阪桐蔭が1番・藤原恭大の大会史上13本目の先頭打者アーチで先制。2回には7番の坂之下晴人も左翼へソロ弾を放ち、序盤からリードを広げた。

 一発攻勢は終わらない。6回には再び1番の藤原がこの日、2本目の本塁打で3点目。決勝の前まで19打数2安打、打率1割台と当たりが止まっていたリードオフマンが大暴れした。

 一方、大阪桐蔭・徳山の前に5回まで無安打に抑えられていた履正社は6回、9番の西山虎太郎が右越え三塁打で口火。安田尚憲の四球などで2死一、三塁とチャンスを作った。しかし、4番の若林将平が見逃し三振に倒れ、無得点に終わった。7回も2死二塁と得点圏に走者を進めたが、8番・片山悠の中堅に抜けそうなあたりを大阪桐蔭のショート・泉口友汰にうまくさばかれ、得点できなかった。

 それでも8回、粘りを見せる。1死から1番・石田龍史が内野安打。2死後、安田がレフトへ安打を放ち一、三塁とすると、若林が左前に適時打を放ち、1得点。さらに5番・浜内太陽が左中間を破る2点タイムリー二塁打を放ち、土壇場で同点に追いついた。

 しかし直後、大阪桐蔭打線も勝負強さを見せる。9回、1死二塁とチャンスを作ると代打・西島一波が左翼席へ勝ち越しの2ラン。さらに藤原が三塁打を放つと、8回に代打で出場してた根尾昂がタイムリー。その後、中川卓也、山本ダンテ武蔵にもタイムリーが飛び出し、この回一挙5得点。履正社を再び突き放した。ここで履正社は竹田が降板、松井百代をマウンドに上がり、どうにか大阪桐蔭打線を止めた。

 大阪桐蔭は9回、根尾がリリーフして勝利。結局、中島の大会史上5本目の代打本塁打が初の決勝代打V弾となった。履正社との大阪対決で4本塁打を含む14安打8得点と猛攻を見せた大阪桐蔭は2度目の選抜Vを引き寄せた。