MVPは誰だ、ゲレーロ派のペドロ・マルティネス氏が粘り 米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手とブルージェイズのブラディミ…

MVPは誰だ、ゲレーロ派のペドロ・マルティネス氏が粘り

 米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手とブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手のMVP論争について、元選手らが激論を交わしている。大谷派の人気実況マット・バスガーシアン氏、ゲレーロJr.派で元投手のペドロ・マルティネス氏が米放送局の企画に登場。意見をぶつけ合っている。

 レッドソックスなどで活躍し、サイ・ヤング賞3度、通算219勝のマルティネス氏はかねてから大谷の素晴らしさを称えつつも、野手としての守備的貢献度の高いゲレーロJr.がMVPに相応しいと主張してきた。これに対し、バスガーシアン氏は29日のレンジャーズ戦の中継中にマルティネス氏を口撃。そんな2人が米放送局「MLBネットワーク」の人気番組「MLBトゥナイト」で直接対決した。

 マルティネス氏が待つスタジオに、バスガーシアン氏は「大谷翔平」の文字と日の丸が入ったハチマキ姿で登場した。「昨晩のあまりの数のトンチンカンな主張! オーマイガーッシュ! 信じられない!」と先制ジャブ。大谷MVPを支持するデータを紹介した。

「私はWARをそこまで重視する人間ではありませんが、いきましょうか。ショウヘイ・オオタニのWARは8.9でア・リーグトップです。これはゲリット・コールとジャンカルロ・スタントンを合算したものなんです。ここでマイクを落としてもいいですね。彼の勝利です。MVP獲得ですね」

 WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表すセイバーメトリクスの指標。バスガーシアン氏は、大谷がヤンキースのエースと強打者の2人分の働きをしていると主張している。投打のみならず、スピード、守備で大谷の傑出したデータや能力を次々に紹介。平均的な野手と比較してどれだけ失点を防いだかを示す守備防御点(DRS)を持ち出して、切り崩しにかかった。

「ブラディJr.は素晴らしい選手で大好きですが、彼のDRSは2点です。150試合毎試合出場して2点です。昨日、君は衝撃の主張をしていましたが……」と指摘。マルティネス氏が「オオタニより1000イニング以上ですよ!」とゲレーロJr.が守備に就いたイニング数で反撃に出ようとした瞬間、バスガーシアン氏は「オオタニと同じDRSでね」と一蹴した。

マルティネス氏「フィジカル的に疲れるんですよ」

 1000イニング以上フィールドに立つゲレーロJr.と、先発投手として今季23試合先発の守備的貢献度が指標では等価であることを指摘した。

「なぜ?」と驚きの表情を浮かべたマルティネス氏に、バスガーシアン氏は「理由を聞くの? どうやったら1000イニングも長くフィールドにいるのに、オオタニよりもDRSが高くならないんですか?」と語り、ゲレーロMVP論は否定された。

 それでも、マルティネス氏は諦めない。「守備に就いていることで体を消耗させているんです。三冠王になるチャンスや、打席数を消耗させている。フィジカル的に疲れるんですよ。わかる?」。フランク・トーマスやデービッド・オルティスら歴代の名DHのほか、1999年に自身がMVPを受賞できなかった過去を持ち出しながら、投票権の保有者に公正な投票を訴えた。

 独特な主張の連続に失笑したバスガーシアン氏は「もしかして、自分がMVPを獲れなかったから、まだ粘ってる?」と呆れた様子だった。

 しかし、マルティネス氏は「俺は投手だったからMVPになれなかった」と吐露。バスガーシアン氏は「あなたの論理にはついていけません」と苦笑いした。とはいっても、実は親交の深い2人。テレビ番組の企画だけに、盛り上がるようあえて激論をぶつけ合ったようだ。(THE ANSWER編集部)