いよいよ秋のGIシリーズがスタート。その幕開けを飾るのは電撃の6ハロン戦、GIスプリンターズS(10月3日/中山・芝1…
いよいよ秋のGIシリーズがスタート。その幕開けを飾るのは電撃の6ハロン戦、GIスプリンターズS(10月3日/中山・芝1200m)だ。
過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気が5勝、2番人気と3番人気がともに2勝。一見すると堅いレースのように思えるが、9番人気以下の伏兵が何度となく馬券圏内(3着以内)に突っ込んできており、3連単では頻繁に高配当が生まれている。実際、過去10年で10万円超えの配当をつけたことが5回もあり、波乱の多いレースと言える。
その要因について、日刊スポーツの松田直樹記者は「コースがまず、ひと筋縄ではいかないんですよね」と言って、こう語る。
「おにぎり型のワンターンの中山・芝1200mは、スタート直後から下りとなるコース形態で、未勝利から重賞までの全クラスで前傾ラップになりやすく、逃げ・先行馬には激しい先行争いが強いられます。だからといって、直線が短いスプリント戦ゆえ、後方勢もじっくりと構えているわけにもいかず、先行勢に離されまいと、それなりのペースで道中を運ばなければなりません。
そうした舞台にあって、スプリンターズSとなれば、一流の快速馬が集結。本来ならゴール前の急坂でも減速せずに押し切れる実力馬でも、最後に止まってしまう傾向があります。過去10年の結果を見ても、逃げ馬の最高着順は2着まで。大舞台において、実力馬が前半からけん制し合うプレッシャーは相当なもので、その結果、意外な差し馬の台頭を誘発することがあるんです」
また、松田記者は過去の勝ち馬についての共通点にも触れ、スプリンターズSで狙い目となる馬について、こんな見解を示す。
「昨年の優勝馬グランアレグリアの末脚は桁違いでしたが、同様に中山で行なわれた(2014年は新潟開催)過去9年のうち、勝ち馬9頭中8頭が上がり33秒台の脚を使って勝利を挙げています。さらに勝ち馬以外にも、末脚を生かして上位に食い込んできた馬は何頭もいます。
そして今年も、先行馬がそろっているうえ、ビアンフェ(せん4歳)、ファストフォース(牡5歳)、メイケイエール(牝3歳)、モズスーパーフレア(牝6歳)と逃げ馬が多数。前崩れ→差し馬の台頭を期待したくなります」

スプリンターズSでの一発が期待されるジャンダルム
そこで、松田記者は穴馬候補として、母子制覇を目指すジャンダルム(牡6歳)の名前を挙げた。
「前走のGIIセントウルS(9月12日/中京・芝1200m)では4着も、メンバー最速となる32秒6という驚異の上がりタイムをマーク。この上がり時計は、今年行なわれた中京・芝1200m戦すべてのレースの中でも最速でした。
発馬には課題を残したままでしたが、先行馬有利の開幕週の馬場にあって、大外から伸びてきた末脚は本当に際立っていました。さすが、2002年のスプリンターズSを含めてGI2勝を挙げたビリーヴの子、といったところでしょうか」
今回は馬装についても工夫を加えるという。その点もジャンダルムを推す「ポイントのひとつ」と松田記者は言う。
「ちょうど1年前から装着しているブリンカーを外し、今回はメンコのみにして出走する予定だそうです。これまで馬具が効きすぎているフシもあったので、それがプラスに働く可能性は十分にあります。
過去に2勝している中山も、比較的相性のいい舞台。発馬五分、つまりゲートを決めて流れに乗ることができれば、最後の追い上げがハマってもおかしくありません」
松田記者はもう1頭、実績がありながら低評価にとどまることが多い馬にも注目する。
「昨年も10番人気で3着に入ったアウィルアウェイ(牝5歳)です。前走のGIII北九州記念(8月22日/小倉・芝1200m)は馬場が悪くて伸びきれませんでしたが、良馬場だった2走前のGIIICBC賞(7月4日/小倉・芝1200m)では3着と好走しました。
このCBC賞はレコードが連発した小倉の開幕週での施行。以前は高速馬場では追走に手間取るところがあったのですが、同レースではスムーズな追走からきっちり最後も伸びてきました。
直線の急坂を苦にしないことは1年前にも証明しており、良馬場なら昨年よりも前目の位置からいい脚が使えるのでは? という期待ができます。ジャンダルムともども、展開を味方にしての大駆けがあっても不思議ではありません」
ここから始まる秋のGIシリーズ。幸先のいいスタートをきるためにも、第1弾となるスプリンターズSでオイシイ配当をゲットしたいところ。ひょっとすると、ここに挙げた2頭がその手助けをしてくれるかもしれない。