ツインズのキャンプに招待選手として参加していた朴炳鎬内野手が、開幕直前でマイナー行きを告げられたと球団公式サイトなど米複数メディアが報じた。昨季、鳴り物入りで入団しながらメジャーに適応できず、シーズン途中にマイナー落ちとなっていた大砲は、今…

ツインズのキャンプに招待選手として参加していた朴炳鎬内野手が、開幕直前でマイナー行きを告げられたと球団公式サイトなど米複数メディアが報じた。昨季、鳴り物入りで入団しながらメジャーに適応できず、シーズン途中にマイナー落ちとなっていた大砲は、今年の春季キャンプで大活躍。DHのレギュラーとしてメジャー昇格に近づいていたが、開幕はマイナーで迎えることになった。

■1年目は失意のシーズン送った朴炳鎬、今春はOP戦の本塁打&打点がチームトップも

 ツインズのキャンプに招待選手として参加していた朴炳鎬内野手が、開幕直前でマイナー行きを告げられたと球団公式サイトなど米複数メディアが報じた。昨季、鳴り物入りで入団しながらメジャーに適応できず、シーズン途中にマイナー落ちとなっていた大砲は、今年の春季キャンプで大活躍。DHのレギュラーとしてメジャー昇格に近づいていたが、開幕はマイナーで迎えることになった。

 韓国で2年連続50本塁打をマークした朴は昨年、ポスティングシステム(入札制度)を経てツインズと4年1200万ドル(約13億4000万円)で契約し、主に一塁手、DHとして出場。打撃に関する前評判は高く、開幕当初は特大本塁打を量産してパワーを見せつけたが、次第に成績を落として62試合出場、打率.191、12本塁打、24打点、80三振の成績で7月1日に傘下3Aに降格。その後、メジャー再昇格を果たすことはできず、今年2月3日にはメジャー40人枠からも外されてマイナー契約に。現在のメジャーでは“格安”とも言える年俸の朴を他球団が獲得するチャンスもあったが、手を挙げるチームは現れなかった。

 しかし、招待選手としてメジャーキャンプに参加した今春は、好調をキープ。いずれもチームトップの6本塁打、13打点で、打率.353、OPS(出塁率+長打率)1.159という圧倒的な成績を残していた。

 29日(30日)のレイズ戦で5本目の本塁打をマークした際には、球団公式サイトが「朴炳鎬はレイズ戦でチームトップとなる今オープン戦5本目の本塁打を右中間に放った。朴はツインズの指名打者として開幕戦に臨むことを目指しているが、40人ロースターに追加される必要がある」と指摘。メジャー昇格の“権利”があると伝えた。

■地元紙も「開幕戦に名を連ねていないことを想像するのは難しい」と伝えていたが…

 さらに、同日には地元紙「ミネアポリス・スター・トリビューン」電子版も特集記事を掲載。「朴はチームトップとなるOP戦5号を放ち、力強く復活の春を送っていることを示している」として、WBCに出場していたケニス・バルガスが負傷していることを紹介しながら「朴が今週末の開幕戦に名を連ねていないことを想像するのは難しい」としていた。

 この記事の中では、ポール・モリター監督も朴について「彼はこの春を通じて常に安定している。プレッシャーから少し解放されたようだ。穏やかさを感じるだろう」と絶賛しており、昨季の結果については「彼はアメリカだけでなく韓国からも大きく注目されていた。(昨季)彼は必要以上のプレッシャーを自身にかけ、それが悪い方向に作用してしまっていたかもしれない」と分析。95マイル(約153キロ)以上の速球に適応できずにいた朴自身が「技術的な問題というよりは、打席でのタイミングに尽きるところが大きい。打席でうまくタイミングが取れているし、それがとてもいいかたちで結果に結びついている」と“課題克服”に自信をのぞかせていることにも言及していた。

 しかし、開幕の時点でメジャー昇格はならず。球団公式サイトは朴のマイナー行きを伝えた上で、モリター監督のコメントを紹介。指揮官は「我々は彼の安定感と打席での落ち着きについてたくさん話をしてきた。彼はその全てを見せてくれた」と高い評価を与えていることを明かしたという。

 昨季は3Aでの31試合で打率.224、19打点、10本塁打という成績だった朴。マイナーで結果を残し、再びメジャーへの扉を開くことはできるだろうか。