現在アメリカのボストンで開催されている、男子のトップ選手たちが出場する団体戦「レーバー・カップ」。その創設者の一人である元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)が、引退後には同大会のキャプテンを務めたいと話した。伊ニュースサイト UBI …

現在アメリカのボストンで開催されている、男子のトップ選手たちが出場する団体戦「レーバー・カップ」。その創設者の一人である元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)が、引退後には同大会のキャプテンを務めたいと話した。伊ニュースサイト UBI Tennisが報じている。【関連記事】フェデラー来場!世界選抜がダブルス勝利で希望をつなぐ[レーバー・カップ]

グランドスラム優勝20回を誇るフェデラーが共同設立したスポーツマネジメント会社Team 8は、オーストラリアテニス協会(TA)などとともに2017年に「レーバー・カップ」を立ち上げた。3日間にわたってチーム・ヨーロッパ(欧州選抜)とチーム・ワールド(世界選抜)の2チームが対戦するこの大会の目的は、男子テニスの歴史を称えること、そして若い選手が他の選手から学ぶことだとフェデラーは説明する。大会名は、1960年代に2度、年間グランドスラムを達成したレジェンド、ロッド・レーバー(オーストラリア)にちなんでつけられた。

フェデラーは米New York Times紙に次のように話している。「このイベントは懇親会のようなものだよ。僕はそうあってほしいと思っている。レジェンドたちが若い世代に知恵や物語を語る場なんだ。チームで戦いながら、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)の話を聞き、ジョン・マッケンロー(アメリカ)やロケット(レーバー)に会えて、若者が年長者から学ぶ姿を目にすることもできる。知識を伝えることが大事なんだ」

「ライバル同士が1週間も一緒にいるなんて、素敵なことじゃないか。普段はロッカールームで一緒になっても戦術的な話なんてしないけど、この大会ではそういう話もできるし、みんながどんな風に準備しているのかが見られて、お互いをサポートすることもできる。それって本当に楽しくてクールなことなんだ」

フェデラーは2017年の第1回大会から連続して出場していたが、今大会は怪我で欠場することになった。8月に40歳を迎えた彼は、いつか引退しても別の形で「レーバー・カップ」に関わりたいそうで、「いつかはキャプテンになりたいと思っているよ」と語る。なお、現在チーム・ヨーロッパのキャプテンはボルグが務めている。対するチーム・ワールドで同役を担うのはマッケンローだ。

今年の「レーバー・カップ」にはフェデラーだけでなくラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)というビッグ3全員が参加しないが、世界のトッププレーヤーたちが集まることには変わりない。チーム・ヨーロッパには世界ランキング2位で全米王者のダニール・メドベージェフ(ロシア)、世界3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)、世界4位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)などがおり、一方のチーム・ワールドには世界11位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)、世界12位のデニス・シャポバロフ(カナダ)、世界15位のディエゴ・シュワルツマンらが参加している。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年の「レーバー・カップ」でダブルスを組んだナダル(左)とフェデラー(右)

(Photo by Lukas Kabon/Anadolu Agency/Getty Images)