阪神の俊介外野手が16日、引退会見を開きプロ12年目の今季を以て現役引退することを表明した。本名は藤川俊介。チームメー…

 阪神の俊介外野手が16日、引退会見を開きプロ12年目の今季を以て現役引退することを表明した。本名は藤川俊介。チームメートに同性の藤川球児がいたため、2年目から登録名を「俊介」に変更した。藤川球児のメジャー挑戦後も、現延期引退後も、ファンに愛された登録名を使い続けた。

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 会見には2軍の練習に参加後、ユニホーム姿で登場した。サプライズ演出として同僚の原口文仁、新井亮太打撃コーチが登場。俊介の目からは涙がこぼれた。

 「12年間あっという間でした。精いっぱいやり、悔いはありません。本当にありがとうございました」と思いを口にした。家族をはじめ、恩師や、グラウンド整備に心血を注いでくれた阪神園芸、球団関係者ら周囲への感謝の思いを強調した。

 8月に34歳を迎え、今季は1軍での出場が一度もなかった。近大卒の俊足外野手として、1年目の2010年から開幕1軍を勝ち取った。開幕戦の守備でプロ1軍デビュー。この年は124試合に出場し、結果的にこれが自己最多出場試合数となった。2013年は119試合に出場し、56安打、打率・292、8盗塁だった。

 2017年には74試合の出場で、いずれも自己最高の59安打、打率・309、4本塁打、15二塁打、23打点。内容的にはこの年がキャリアハイと言えるかもしれない。終盤は左腕相手に1番・中堅でスタメン起用されることが多かった。近年は若手の台頭に押され、2019年は6試合、2020年は9試合の出場に留まっていた。

 代走や守備固めの起用が多かったが、勝負どころでみせてきた打撃もファンに広く愛された。ただ、ファンの脳裏に一番焼き付いているのは、あの走塁死の場面かもしれない。

 プロ2年目だった2011年4月15日の中日戦。4回にシーズン1号本塁打を放っていた俊介は、8回2死でも出塁した。首脳陣は打席に代打・金本を送った。

 ここで俊介は果敢にスタートを切り二塁を狙うが、盗塁死。結果的に金本の打席が完了しないまま阪神の攻撃が終了したことになり、その裏に金本に代わって登板する投手が入れられた。1998年7月10日から13年間も続いてきた金本の連続試合出場記録が「1766試合」で止まることとなってしまった。

 ノーサインからの若手の積極的なプレーが、思わぬ波紋を広げかねなかった。俊介は首脳陣や金本へ謝罪。しかし、当の金本は「全然(気にしていない)。笑えるくらいだった」と穏やかな笑みさえ浮かべていた。盗塁自体には「驚いた」というが、深刻な右肩痛を抱え、最もこだわっていたフルイニング連続出場は既に1年前に途切れていた。記録継続のための起用に、余計な重圧を抱えていたのかもしれない。

 俊介はこのショックもバネに努力し続け、献身的なプレーでここまで走り続けてきた。前述したように、打席でキャリアハイの活躍をみせたのは2017年。当時の指揮官は、金本知憲監督だった。全力で駆けた12年間に、今はユニホームを脱いでいる金本氏も拍手を送るに違いない。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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