【UEFAチャンピオンズリーグ グループD第1節 インテルvsレアル・マドリード 2021年9月15日(日本時間28:0…

UEFAチャンピオンズリーグ グループD第1節 インテルvsレアル・マドリード 2021年9月15日(日本時間28:00キックオフ)】

 今季インテルに加入したエディン・ジェコは、「僕らが負けるべき試合ではなかった」と語った。その言葉を否定することはできない。

 だが、勝つべき試合をものにできなかった、という事実からも目を背けられない。

 前半のインテルのプレーの素晴らしさは、両チームの監督・選手ともに認めている。ならば、試合の分水嶺は、決勝点が決まった終了間際だけではなく、前半45分間にも存在していたのだ。

 前半のシュート数は、レアル・マドリードの5本に対し、インテルは14本。R・マドリードの枠内シュートはゼロだったが、インテルは4本を放っている。

■インテルのものだった前半45分間

 先述したとおり、インテルの3バックに入ったミラン・シュクリニアルは素晴らしい仕事をしていた。守備面では、周囲とうまく連係しながら、相手攻撃陣に自由なプレーを許さなかった。さらには、その自由度を攻撃面にもつなげ、最終ラインから飛び出して果敢に攻撃参加していた。

 最初のチャンスもシュクリニアルから生まれた。右サイドで持ち上がり、中央へ入れたパスから1タッチのプレーがつながり、エリア内からのジェコのシュートへつなげたのだ。

 その後も、インテルの攻勢が続く。19分には、今度はジェコと2トップを組むラウタロ・マルティネスがクロスにドンピシャのヘッドで合わせる。43分には、ジェコも負けじとゴール前に飛び込み、枠内にシュートを飛ばしている。

 そのいずれの決定機でも、立ちはだかったのがレアル・マドリードの守護神だった。GKティボー・クルトワである。

 最初のシュートには最後まで体勢を崩さず、伸ばした右足でシュートを弾いた。その後の決定機でも、焦りを見せることなくシュートを処理した。

 後半に入り、一番危なかったのは54分の場面だった。CKをジェコにフリーで合わされたが、クルトゥワが最後の砦となってセーブした。ボールがこぼれた先にいたシュクリニアルは、押し込むことができなかった。この試合のヒーローの座に就いてもおかしくなかったシュクリニアルと、それを許さなかったクルトゥワ。この試合の明暗が、このシーンに凝縮されているかのようだった。

■試合を決めるのはFWだけではない

 移籍市場において、最も高値で売買されるのはFWである。ゴールを決める能力は、サッカーにおいて最も価値があるからだ。

 一方で、FWに負けぬほどに重視されるのがGKだ。仲間のFWがゴールを決めるピッチの反対側で、やはり勝負の行方を左右する決定的な仕事をするからだ。

 クルトワは現在のR・マドリードにおいて、チーム2番目の高さの市場価値があると見積もられている。その理由を、この試合で存分に知らしめた。

「おそらくインテルは、これ以上の結果にふさわしかった。より良いチャンスをつくっていたからね」。試合後、クルトワはそう語った。「僕が守るゴールを陥れるのは難しくて、だからこそ僕がチームに貢献できるということを示せてうれしい」。まさに勝ち点3をもたらしたと言っていいパフォーマンスだった。

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