テストスケートで次々と難ジャンプを決める圧巻の演技 フィギュアスケートのロシア・テストスケートは12日、女子フリーが行われ、ロシアの有力選手たちが演技を披露した。圧巻だったのは17歳のアレクサンドラ・トルソワ。4回転ジャンプを4種類、計5本…

テストスケートで次々と難ジャンプを決める圧巻の演技

 フィギュアスケートのロシア・テストスケートは12日、女子フリーが行われ、ロシアの有力選手たちが演技を披露した。圧巻だったのは17歳のアレクサンドラ・トルソワ。4回転ジャンプを4種類、計5本跳び、いずれも着氷してみせた。母国メディアは「歴史的な滑り」「以前は男子でのみ」などと驚きを持って報じている。

 稀代の4回転ジャンパーが、衝撃の演技を見せた。赤髪をまとめ、黒い衣装でリンクに立ったトルソワ。冒頭の4回転フリップを、両手を上げたタノジャンプで見事に着氷すると、その後もサルコー、トウループ、ルッツと全4種類の4回転に5度挑戦。少しバランスを崩す場面もあったが、いずれも着氷して見せた。

 この快演に、ロシアメディアも称賛を送っている。「gazeta.ru」はオンライン実況で「とてもクリーンだ!」「プログラム後半で4回転ルッツ・3回転トウループの連続ジャンプ! このクレイジーガールはなにをするのか!」などとジャンプのたびに興奮気味に伝え、最終的にこう評している。

「ひとつのプログラムで5度のクリーンな4回転ジャンプ! 観衆、フィギュアスケート連盟の人々、みんな立ち上がっています。もしトルソワがこれをオリンピックでやるなら、金メダルの運命はあらかじめ決まっています。誰もこの演技とは戦えません」

快演のトルソワ「試合で再現できるよう努める」

 またロシアメディア「championat.com」は「アレクサンドラ・トルソワ――ひとつのプログラムで5度、4回転ジャンプを跳んだ最初の女性」との見出しで記事を掲載。「歴史的な出来事はチェリャビンスクで行われたロシア代表選手のテストスケートで起こった」「以前は男子でのみこのような達成が際立っていた」などと伝えた。

 同メディアは、男子ではかつて羽生結弦、宇野昌磨が5度の4回転に挑んだほか、18年平昌五輪ではネイサン・チェンが1つのプログラムで6度の4回転に挑戦したことを紹介している。

 また同国メディア「sport24.ru」は、トルソワのコメントを紹介。演技について「もちろん、5度、4回転ジャンプが上手くいって私はとてもうれしいです、でもこれはテストスケート。私は試合よりテストスケートの方で、よりうまく滑られることが多い。試合で(これを)再現できるように努めます」と語ったという。(THE ANSWER編集部)