メッシ、クリステイアーノ・ロナウドらビッグネームの移籍もあり、例年以上に注目が集まっている新シーズンの欧州サッカー。9月…
メッシ、クリステイアーノ・ロナウドらビッグネームの移籍もあり、例年以上に注目が集まっている新シーズンの欧州サッカー。9月14日からはチャンピオンズリーグのグループステージも始まる。今回はUEFA(ヨーロッパサッカー連盟)が発表している、現時点でのクラブランキングの上位10チームの新布陣を紹介。強豪クラブの顔ぶれをチェックしよう。
◆ ◆ ◆
1位:バイエルン(ドイツ)

【4-2-3-1】
FW:レバンドフスキ(シュポ=モティング)
MF:ニャブリ(ムシアラ)、ミュラー(ザビツァー)、サネ(コマン)
MF:ゴレツカ(キュイザンス)、キミッヒ(トリソ)
DF:デイビス(リチャーズ)、ジューレ(リュカ・エルナンデス)、ウパメカノ(ニャンズ)、スタニシッチ(パバール)
GK:ノイアー(ウルライヒ)
ドイツの絶対王者は、34歳の若き新監督ユリアン・ナーゲルスマン(主将で守護神のGKマヌエル・ノイアーより1歳若い)の下、ブンデスリーガ10連覇と一昨季以来7度目のチャンピオンズリーグ(CL)優勝を目指す。
気鋭の指揮官は、古巣ライプツィヒからダヨ・ウパメカノとマルセル・ザビツァーを獲得し、自身の哲学をいち早く浸透させようとしている。とはいえ、カギはロベルト・レバンドフスキやトーマス・ミュラー、ヨシュア・キミッヒといった以前からの主軸が握っているだろう。昨季、クラブの最年少得点記録を更新した18歳のジャマル・ムシアラにも注目したい。
2位:マンチェスター・シティ(イングランド)

【4-1-2-3】
FW:グリーリッシュ(スターリング)、フェラン・トーレス(ジェズス)、マフレズ(フォーデン)
MF:ギュンドアン(ベルナルド・シウバ)、デ・ブライネ(パーマー)
MF:ロドリ(フェルナンジーニョ)
DF:カンセロ(ジンチェンコ)、ラポルト(アケー)、ルベン・ディアス(ストーンズ)、ウォーカー
GK:エデルソン(ステフェン)
6年目のジョゼップ・グアルディオラ監督が狙うのは、プレミアリーグ連覇と昨季の決勝で涙を飲んだCLタイトルだ。英国史上最高額となる約151億円でジャック・グリーリッシュを迎えたが、退団したセルヒオ・アグエロ(バルセロナ)の後釜に切望していたハリー・ケイン(トッテナム)は獲得できず。現状は、元ウイングながら中央でも能力を発揮している、フェラン・トーレスが前線中央の一番手だ。
また女性暴行容疑でバンジャマン・メンディが出場停止になったことにより、サイドバックの選手層が薄くなり、左右に対応するジョアン・カンセロで補うしかない。"次なるフォーデン"との呼び声の高いコール・パーマーにも出番はありそうだ。
3位:リバプール(イングランド)

【4-1-2-3】
FW:マネ(ジョーンズ)、ジョタ(フィルミーノ)、サラー(オリギ)
MF:ヘンダーソン(ケイタ)、エリオット(オクスレイド=チェンバレン)
MF:ファビーニョ(チアゴ・アルカンタラ)
DF:ロバートソン(ツィミカス)、ファン・ダイク(コナテ)、マティプ(ゴメス)、アレクサンダー=アーノルド(N・ウィリアムズ)
GK:アリソン(ケレハー)
昨季はDFフィルジル・ファンダイクをはじめ、センターバックの主力が軒並み離脱し、早々に優勝争いから脱落。イブラヒマ・コナテを加えてそこを強化し、ローンから帰ってきた18歳のハーヴェイ・エリオットはウイングではなく、中盤で起用されそうだ。
ただ新たな即戦力はその2人しかおらず、ライバルに比べるとやや選手層が心許ない。前線ではロベルト・フィルミーノが一昨季の姿からほど遠く、ディオゴ・ジョタに先発を譲る機会もあるが、エースのモハメド・サラーは昨季もFW陣でひとり気を吐き、今季は開幕戦で連続得点記録を塗り替えた。
日本代表FW南野拓実は出番に恵まれない状況が続くが、1月にはサラーとサディオ・マネがアフリカ・ネーションズカップにそれぞれの国を代表してひと月ほど参加することが濃厚なため、そこで真価を発揮して序列を覆したい。
4位:バルセロナ(スペイン)

【4-1-2-3】
FW:ブライスワイト(アンス・ファティ)、デパイ(アグエロ)(L・デ・ヨング)、コウチーニョ(デンベレ)
MF:F・デ・ヨング(セルジ・ロベルト)、ペドリ(リキ・プッチ)
MF:ブスケツ(ニコ・ゴンサレス)
DF:ジョルディ・アルバ(ミンゲサ)、ラングレ(ピケ)、アラウホ(ウムティティ)、デスト(エリック・ガルシア)
GK:テア・シュテーゲン(ネト)
前会長のひどい経営により、リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)やアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)、ミラレム・ピャニッチ(ベシクタシュ)、フランシスコ・トリンコン(ウォルバーハンプトン)、カルレス・アレニャ(ヘタフェ)らを放出せざるを得なくなり、チーム力は明らかに低下している。
現時点ではアンス・ファティやウスマンヌ・デンベレ、ジェラール・ピケ、サミュエル・ウムティティら負傷者も多く、働き詰めのペドリにも休暇が必要だろう。メンフィス・デパイ、セルヒオ・アグエロ、エリック・ガルシアの新戦力はすべてフリーで獲得し、ベテランストライカー、ルーク・デ・ヨングはローンで加入。この難局を乗り切るには、主力の状態が整うことが絶対条件となりそうだ。
5位:チェルシー(イングランド)

【3-4-2-1】
FW:ルカク(ヴェルナー)
FW:マウント(プリシッチ)、ハフェルツ(ツィエク)
MF:マルコス・アロンソ(チルウェル)、カンテ(コバチッチ)、ジョルジーニョ(サウール)、ジェームズ(ハドソン=オドイ)
DF:クリステンセン(チャロバー)、リュディガー(チアゴ・シウバ)、アスピリクエタ
GK:メンディ(ケパ)
昨季に途中就任したトーマス・トゥヘル監督に導かれ、2度目のCL優勝を果たしたチームは、的確な補強でさらに充実している。何よりロメル・ルカクの加入により、前線中央の軸が定まり、実力者サウールとローン帰りのトレヴォ・チャロバーによって、中盤と最終ラインも強化された。
セカンドストライカーのオプションも豪華で多彩、GKはPK時にそれを得意とするケパを起用できる。今季のプレミアリーグで王者マンチェスター・シティを脅かす最右翼は、このチームだろう。
6位:レアル・マドリード(スペイン)

【4-1-2-3】
FW:ヴィニシウス(アザール)、ベンゼマ(ヨビッチ)、ベイル(アセンシオ)(ロドリゴ)
MF:モドリッチ(イスコ)、バルベルデ(カマビンガ)
MF:カゼミーロ(クロース)
DF:マルセロ(F・メンディ)、アラバ(ナチョ)、ミリトン(バジェホ)、カルバハル(ルーカス・バスケス)
GK:クルトワ(ルニン)
無冠のシーズンを終えてジネディーヌ・ジダン監督が去り、後任にカルロ・アンチェロッティを再招聘し、名門の復権に向けた1年が始まる。ラファエル・ヴァラン(マンチェスター・ユナイテッド)とセルヒオ・ラモス(パリ・サンジェルマン)を放出した最終ラインには、こちらも一線級のダビド・アラバを補填。
前監督の下で長らく主力を担ってきたカリム・ベンゼマやトニ・クロース、ルカ・モドリッチ、マルセロ、ティボー・クルトワらは健在ながら、そろそろ本格的に世代交代が必要との声も聞かれる。18歳の新戦力エドゥアルド・カマビンガ、20歳のロドリゴ・ゴエス、21歳のヴィニシウス・ジュニオールあたりが、フレッシュな風を吹かせるか。
7位:パリ・サンジェルマン(フランス)

【4-1-2-3】
FW:ネイマール(ドラクスラー)、エムバペ(イカルディ)、メッシ(ディ・マリア)
MF:ワイナルダム(アンデル・エレーラ)、ベッラッティ(パレデス)
MF:ゲイエ(ダニーロ・ペレイラ)
DF:ヌーノ・メンデス(ディアロ)、マルキーニョス(ケーラー)、キンペンベ(セルヒオ・ラモス)、ハキミ(ダグバ)
GK:ナバス(ドンナルンマ)
今夏の移籍市場の王者だ。クラブの実権を握るカタールの王族たちは来年の自国開催のW杯を前に、絶対に欧州王者になりたいのか、ジャンルイジ・ドンナルンマ、セルヒオ・ラモス、ジョルジニオ・ワイナルダム、ヌーノ・メンデス、そしてメッシと、驚愕の超大型補強を決行。
レアル行きが濃厚とされたキリアン・エムバペも慰留させ、前線にはスーパースターがズラリと並ぶ。昨季途中に就任したマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、リーグ優勝を逃した上、前任者のトゥヘルがチェルシーでCL制覇。今季はまったく言い訳が許されない。
8位:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)

【4-2-3-1】
FW:C・ロナウド(カバーニ)
MF:サンチョ(ラッシュフォード)、ブルーノ・フェルナンデス(リンガード)、グリーンウッド(マルシャル)
MF:ポグバ(マティッチ)、マクトミネイ(フレッジ)
DF:ショー(アレックス・テレス)、ヴァラン(リンデロフ)、マグワイア(バイリー)、ワン=ビサカ(ダロ)
GK:デ・ヘア(D・ヘンダーソン)
ジェイドン・サンチョ、ラファエル・バランと攻守に魅惑のタレントを加えたうえ、クリステイアーノ・ロナウドの帰還を成功させた。選手の総サラリーがプレミアリーグで群を抜き、すべてのポジションに一線級を2人以上揃えた。
マンチェスター・シティにもレアル・マドリードにもパリ・サンジェルマンにも見劣りしないスカッドを用意してもらったオーレ・グンナー・スールシャール監督には、ビッグタイトルの獲得が至上命題として課された。ただ一方で、メイソン・グリーンウッドやマーカス・ラシュフォードといった、生え抜きの出番が減らないことを願うファンも。
9位:ユベントス(イタリア)

【4-4-2】
FW:キエーザ(モラタ)、ディバラ(キーン)
MF:ベルナルデスキ(ラムジー)、クルセフスキ(クアドラード)
MF:マッケニー(ベンタンクール)、ラビオ(ロカテッリ)
DF:アレックス・サンドロ(ペッレグリーニ)、ボヌッチ(キエッリーニ)、デ・リフト(ルガーニ)、ダニーロ(デ・シーリオ)
GK:シュチェスニー(ペリン)
迷走するカルチョの名門は、失敗したアンドレア・ピルロ監督を1年で見限り、3季前までの指揮官マッシミリアーノ・アッレグリを呼び戻すほかなかったようだ。C・ロナウド(マンチェスター・U)、ジャンルイジ・ブッフォン(パルマ)のベテランに別れを告げ、モイーズ・キーンら若手を加えたが、リーグ開幕から引き分けに敗北と厳しい船出に。
フェデリコ・キエーザ、パウロ・ディバラ、デヤン・クルセフスキ、ウェストン・マッケニー、マタイス・デ・リフトなど能力の高い若者たちや、レオナルド・ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニら手練れの重鎮は健在。指揮官の経歴にも申し分はないが、昨季最大の得点源C・ロナウド放出の影響はことのほか大きいか。
10位:アトレティコ・マドリード(スペイン)

【3-1-4-2】
FW:グリーズマン(コレア)、スアレス(ジョアン・フェリックス)
MF:カラスコ(ロディ)、マルコス・ジョレンテ(クーニャ)、ルマール(デ・パウル)、トリッピアー(ブルサリコ)
MF:コケ(エクトル・エレーラ)
DF:エルモソ、ヒメネス(フェリペ)、サビッチ
GK:オブラク(ルコント)
昨季は悩める2強を尻目に、3バックの新機軸と攻撃的なスタイルを打ち出したディエゴ・シメオネ監督の下、7季ぶりにリーグを制した。欧州トップ10ではダントツに長い11季目の指揮を執る彼は、ロドリゴ・デ・パウル、マテウス・クーニャ、そしてかつてのクラブのアイドル、グリーズマンを新たに加え、リーグ連覇と過去に2度(クラブ単位では3度)決勝で涙を飲んだCLタイトルを狙う。
ルイス・スアレス、マルコス・ジョレンテ、コケ、ホセ・ヒメネス、ヤン・オブラクの磐石のセンターラインに、キーラン・トリッピアーとヤニック・カラスコの両翼が映える集団は、現在の欧州でもっとも面白いチームのひとつだ。