現地9月7日、グランドスラム「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月30日~9月12日/ハードコート)の9日目。男…

現地9月7日、グランドスラム「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月30日~9月12日/ハードコート)の9日目。男子女子ともにシングルス準々決勝とダブルス準々決勝、また混合ダブルスの準々決勝が行われる。【動画】未来候補No.1カルロス・アルカラス

チチパスを破った18歳アルカラスがオジェ アリアシムと準々決勝で激突!

男子シングルスでは第12シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)がカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。両者の対戦はこれが初めてである。

アルカラスは2019年の年末では世界492位だったが、2020年にはチャレンジャー大会でも優勝するようになり、昨年の7月にはクロアチアで行われた「ATP250 ウマグ」において第4シードだったリシャール・ガスケ(フランス)を決勝で下し初めてツアータイトルを獲得。現在は世界55位までランキングを上げている。

「アルカラスほど、若くしてベテランのような冷静さと成熟さを発揮できる選手はほとんどいない。特にプレッシャーがかかる場面で、冷静にプレーしている」とATPも称賛している。アルカラスは短いキャリアながらタイブレークでは14勝1敗、そしてフルセットの試合での勝率も決わめて高い選手である。

一方世界15位のオジェ アリアシムは、4回戦でフランシス・ティアフォー(アメリカ)を破った後の記者会見で「サーブは元々得意だったけれど、(新型コロナウィルスによるパンデミックで)ツアーが中断しているときに改良を試みて、それ以来リズムも調子よくなってきたし、トスも安定してきているんだ。まだ進化途中だけれど、サーブのおかげでプレーも安定してきているよ」と自身のサービスの調子のよさを語った。

またアルカラスについて聞かれた際には「試合前の休日はしっかり休んで、当日になったら作戦を練るよ。(アルカラスは)素晴らしい選手だよ。ここまで勝ち上がってきたのは実力だと思うよ。将来的にも活躍すると思う」と話し、「彼にとってはすべてが初めての経験だろうけれど、素晴らしいプレーをしている。僕もしっかり準備してベストで挑みたい」と冷静に意気込みを伝えた。

大坂、ケルバーを続けて破った19歳のフェルナンデスがスビトリーナと準々決勝で対決!

女子シングルスでは、3回戦で大坂なおみ(日本/日清食品)をフルセットの末に破った世界73位のレイラ・フェルナンデス(カナダ)と世界5位で第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)が対戦する。両者は2020年の「アビエルトGNP保険」準々決勝で初対戦しており、その時はスビトリーナが6-4、7-5でストレート勝ちしている。

フェルナンデスは、今大会4回戦でアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を倒した9月6日に誕生日を迎えて19歳になったばかり。「(フェルナンデスは)失うものが何もないといった気持ちで楽しんでテニスをできていたのだと思う」と同じ左利きのフェルナンデスのプレーに苦しめられたケルバーは試合後の記者会見で語った。また、「自分もそうだったけれど、若い頃はプレッシャーを感じずにのびのびとプレーできていた。悲しいことに歳を取るとそういった気持ちは取り戻せないわ。彼女にはこの先も頑張って欲しい」とコメントしている。

一方スビトリーナは、全米オープン直前の「WTA250 シカゴ」に第1シードで出場し見事優勝をしている。今大会4回戦で彼女に敗れたシモナ・ハレプ(ルーマニア)も「彼女(スビトリーナ)のプレーはともよく、を素晴らしい安定感だった。ミスもなくフットワークも良かったわ」と賞賛している。

◇   ◇   ◇

【9月7日の注目ドロー】

◆「全米オープン」

女子シングルス準々決勝

[8]バーボラ・クレイチコバ(チェコ)対[2]アリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)

[5]エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)対レイラ・フェルナンデス(カナダ)

男子シングルス準々決勝

ボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ)対[2]ダニール・メドベージェフ(ロシア)

カルロス・アルカラス(スペイン)対[12]フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)

(テニスデイリー編集部)

※写真は全米オープンでのアルカラス

(Photo by TPN/Getty Images)