■9月5日/Jリーグカップ準々決勝・第2戦 川崎フロンターレ―浦和レッズ(等々力) 5日にJリーグカップ準々決勝の第2戦…
■9月5日/Jリーグカップ準々決勝・第2戦 川崎フロンターレ―浦和レッズ(等々力)
5日にJリーグカップ準々決勝の第2戦が行われ、川崎フロンターレと浦和レッズの試合は、浦和の槙野智章の劇的な同点ゴールが決まり、浦和が準決勝進出を果たした。
浦和のホームで行われた第1戦では、川崎にアウェーゴールを奪われて、1-1の引き分けに終わった。しかし、リーグ戦で首位を走る川崎に対し、内容は劣っていなかった。その手応えから、リカルド・ロドリゲス監督は、「前回の第1戦の試合内容が良かったので、今回もメンバーは同じにしようと決断していた」と話す。
第1戦でベンチスタートだった槙野は、今回もベンチから戦況を見守っていた。槙野が投入されたのは後半47分。浦和は2-3と依然リードを許していたが、あと1点を取って同点に追いつくことができれば、同点時にはアウェーゴール数が多いチームが勝利するというルールで準決勝進出の可能性があった。
リカルド監督は、この槙野の起用について、「(第1戦と)メンバーは同じにしようと決めていたが、昨日のミーティングで、槙野個人には『今回は(第1戦と)同じメンバーでいくが、何かのタイミングでゴールを取らなければいけなくなった時には使うから』と話していた。奇跡を起こすための準備をしていた」と、前日の時点で槙野を“救世主”として投入するプランがあったと明かした。
■元FWの槙野は以前から起用を希望…その陰の努力とは
試合後の会見で、槙野はリカルド監督との前日のやり取りについて、「昨日、監督には『第1戦と同じメンバーだから今日の試合は(槙野はスタメンとして)出ないが、点差を含めて、試合の内容によってはもしかしたら出番があるかもしれない』と言われたので、その時には冗談で『じゃあFWとして準備しておきます』と話していましたが、本当にそうなりましたね」と屈託のない笑顔で話し、報道陣の笑いを誘った。
槙野のFW起用についてはこんなエピソードがある。今シーズンの開幕前、沖縄でのキャンプ中に、リカルド監督が選手一人ひとりと個人面談を行い、選手たちは希望のポジションについて聞かれたことがあったそうだ。
その際、槙野本人によると、「監督からは『ディフェンスラインはどこでもできるでしょ?』という話があったし、データも含めてよく点を取っているということで『FWもできますよ』と言いました」とのこと。
当時、報道陣から「FWとしての起用は現実味がありそうか」と尋ねられた槙野は、「個人的にはやりたい気持ちがありますが、起用するのは監督ですから、どうでしょうね」と、笑顔を見せていた。もしかしたら、この頃からリカルド監督の頭の中には、槙野をFWで使うという選択肢はいつもあったのかもしれない。
■「Jリーグの中でも3本の指に入るくらい毎日練習している」
しかし、槙野のゴールは決して偶然がもたらしたものではない。槙野は自身のゴールについて、「日頃のトレーニング後のシュート練習は、Jリーグの中でも3本の指に入るくらい毎日練習しているので」と話す。実際、練習取材に行くと、全体のトレーニングが終わったと、チームメイトたちと談笑しながら楽しそうにボールを蹴りながら、シュート練習に励む槙野の姿をよく見かける。
「高校に入るまではFWだったので、セカンドボールに詰める感覚と動きはまだ消えていない。元FWのシュートセンスで生まれたゴールだったと思う」と、槙野は冗談めかしながら答えていたが、たしかにあのゴール前での絶妙な詰め方はFWとしての鋭い感性を感じる。
しかし、槙野の陰の努力があってこそ、劇的な展開を引き寄せることができたのだろう。
■試合結果
川崎フロンターレ 3―3 浦和レッズ
■得点
8分 江坂任(浦和レッズ)
40分 レアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ)
77分 山村和也(川崎フロンターレ)
83分 ジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ)
87分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
94分 槙野智章(浦和レッズ)