2年ぶりに開催された第103回全国高校野球選手権。決勝は智弁和歌山が智弁学園(奈良)との「兄弟校」対決を制し、21年ぶ…
2年ぶりに開催された第103回全国高校野球選手権。決勝は智弁和歌山が智弁学園(奈良)との「兄弟校」対決を制し、21年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。コロナ禍に加え、異常な長雨にも見舞われた夏の甲子園大会を総括した。

◆史上最高の紅白戦
「智弁」対決となった決勝戦。ユニホームの見た目はほとんど同じ。SNSでは「どっちがどっちかわからん」という話題が沸騰。走者が塁間に挟まれて内野に両軍選手が集まった時は大いに盛り上がったが、当事者の選手たちは「迷うことはない」と声をそろえた。車で約1時間の距離にある両校は交流試合も多く、見慣れているのか、似たユニホームへの違和感はない様子。修学旅行も一緒で、現3年生は昨年12月に3泊4日で四国・山陽地方へ出かけ、選手同士が連絡を取りあい、仲も良い。赤と白のユニホームにもかけて、ネットでは「史上最高の紅白戦!」というコメントもあった。
◆オムツで「神整備」
異常な長雨に見舞われた今大会は、7度の雨天順延で日程がずれたが、大活躍したのが、甲子園のグラウンド整備を担当する阪神園芸だった。水浸しのグラウンドに通称「オムツ」といわれる吸水マットを設置。実際のオムツにも使用される素材で、みるみるうちに水たまりがなくなり、新しい土を入れて、ラインを引くまでに約1時間。見た目には絶望的なグラウンドコンディションを、短時間で試合を再開させるまでの様子がテレビで流され、「神整備」としてSNSでたたえられた。
◆地の利?近畿4強独占
近畿勢が大躍進した。ベスト8に5校が残り、ベスト4は智弁和歌山、智弁学園、京都国際、近江(滋賀)と4校で独占。優勝候補だった大阪桐蔭は2回戦で近江に敗れており、地力の高さを見せつけた。近年は「東高西低」の傾向が出ていたが、東日本勢は初めてベスト8に1校も残ることができなかった。
準々決勝で智弁学園にサヨナラ負けした明徳義塾(高知)の馬淵監督は「これだけ雨で延びたら、地方からきた学校は思うように練習場所を確保できない」と要因を分析。学校が近い近畿勢には各自の学校で練習が認められていた。
前回大会と比べ、完封試合は「5」→「10」と倍増。本塁打数は「48」→「36」に減少。長雨で調整に苦労し、実戦から離れ、とくに打者は感覚を取り戻すことが難しかったようだ。
◆感染2校が出場辞退
新型コロナウイルスに選手が感染した宮崎商と東北学院(宮城)が出場辞退した。2回戦で宮崎商は智弁和歌山と、東北学院は松商学園(長野)と対戦予定だった。不戦敗は大会史上初めて。定期的なPCR検査実施で、チーム関係者含め13人の陽性者が出た宮崎商は、夢見た甲子園の舞台で試合することはかなわなかった。初出場の東北学院は1回戦で愛工大名電を破る金星を挙げた後、選手1人の陽性者が確認された。
センバツ甲子園で優勝し、春夏連覇を狙った東海大相模(神奈川)も部員に感染者が出で地方大会出場を辞退するなど、コロナに泣かされる大会となった。
◆長いスピーチNG
学校関係者以外は基本的に無観客で2年ぶり開催にこぎつけた今大会。期間中、甲子園がある兵庫県にも緊急事態宣言が発令され、アルプススタンドの演奏を禁止して録音にするなど、主催の日本高校野球連盟(高野連)は対応に追われた。
決勝戦後の閉会式。あいさつした高野連・八田英二会長(72)が関係者への感謝などを伝えたが、SNSには「話が長すぎ」「暑いなか、試合で疲れて立たされる選手の身になって」「東京五輪のバッハ会長を思い出した」などのコメントが。多くの課題と教訓を得た大会、コロナ禍で「長い」と感じさせるスピーチも今後に生かしたい。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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