サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Questionビルドアップ時に、伊藤敦樹はどうプレーしたか? 浦和レッズが…
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~
Question
ビルドアップ時に、伊藤敦樹はどうプレーしたか?
浦和レッズが第26節サンフレッチェ広島戦に1-0で勝利し、今季3度目のリーグ3連勝となった。天皇杯も含めると、公式戦4連勝と結果を残している。
しかし、前節の徳島ヴォルティス戦では、勝ったものの多くの時間で相手にボールを持たれ、大いに苦戦した。
そのほかにも3バックを採用するチームを苦手としてきた浦和は、3バックの広島に対して、この日は流れのなかで3バック(守備時は5バックに可変)と4バックを併用するような形で戦った。
浦和は序盤から、加入間もない平野佑一がビルドアップの起点となって主導権を握ると、前半15分に先制に成功する。今回はこの先制点の場面からQuestion。

平野にボールが渡った時、伊藤はどんな動きをしただろうか
広島の左サイドの攻撃をしのぎ、ボールを奪った浦和は江坂任が岩波拓也へバックパスを送り、後方からビルドアップを開始した。アンカーの位置でフリーになった平野がボールを呼び込んだ次の瞬間、前にいた伊藤敦樹は周囲を見ながら動き出した。
伊藤はこのあとどんなプレーをしただろうか。
Answer
バックステップで相手ボランチ脇のスペースに動いてパスをもらう
この試合、ビルドアップ時は3-4-2-1の形になった浦和に対して、広島は浦和の3バックには前の3人がプレスに行き、ボランチの平野、伊藤に対しては、対面のハイネル、松本泰志が見る形で、システム的には噛み合っていた。

伊藤はバックステップしながら相手のボランチ脇のスペースでパスを受け、関根へのスルーパスにつなげた
ただ、噛み合っているからこそ、ずれた時ときに隙が生じやすい。この時はまさにそんなシーンだった。
前半15分、広島は左サイドの藤井智也が敵陣深くでドリブルを仕掛け、そのこぼれ球を浦和の岩波が平野、江坂とつないで藤井のサイドにボールを運んだ。しかし、そこは広島のボランチの松本がカバーし、スペースを埋めていた。
今回はここがポイントとなった。松本がカバーに入ったため、広島はハイネルもボールサイドへスライド。前が詰まった浦和は江坂がボールを岩波に戻し、やり直したそのタイミングだった。
岩波が平野へパスをつける時、伊藤はスライドしたハイネルの脇のスペースが大きく空いているのを見つけると、平野を見ながらバックステップでそのスペースへ移動。平野は振り向いた瞬間に伊藤へパスを出し、鮮やかにラインブレイクが成功した。
広島の浅野雄也は背後で気づかず、右の長沼洋一は関根貴大のマークにつき、DFの野上結貴は距離的にカバーし切れないエアポケットのように空いたスペースだった。
そして伊藤が関根へ決定的なスルーパスを通し、キャスパー・ユンカーのゴールにつながったのである。