ビッグ3も全米王者も不在の中、若手実力者たちが熱戦を繰り広げた「ATP1…
ビッグ3も全米王者も不在の中、若手実力者たちが熱戦を繰り広げた「ATP1000 シンシナティ」(アメリカ・シンシナティ/8月15日~8月22日/ハードコート)。そのシングルス決勝が行われ、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が、第4シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を6-2、6-3で破った。試合時間は59分。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが報じている。【ドロー表】「ATP1000 シンシナティ」
準決勝で第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)と第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)をそれぞれ破っていたルブレフとズベレフ。ともに1997年生まれである二人の対戦成績はズベレフの4戦全勝、すべてストレートで勝利と一方的なものだったが、今回もその流れが変わることはなかった。
ズベレフが試合開始から深いショットを決め、バックハンドも安定しているため、ルブレフとしては相手のバックハンド側にボールを集めて、甘いボールが来たら回り込んでフォアハンドで仕留める、という得意のプレーがなかなかできない。ズベレフが4-0と早々に大量リードを奪い、そのまま30分足らずで第1セットを先取する。
ルブレフは準決勝で同じく天敵のメドベージェフに第1セットを奪われるも逆転勝利を果たしていたが、この日はその再現とはならず。第2セットでも最初のサービスゲームを奪われてしまい、第5ゲームもブレークされて1-4に。ズベレフのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップでこの試合初めてのブレークポイントをモノにして一矢報いたものの、1時間足らずで試合終了。ズベレフはファーストサーブのポイント取得率が93%、アンフォーストエラーはわずか6、8つのサービスゲームのうち5つをラブゲームでキープと、ほぼ完ぺきな内容だった。
これまでズベレフはこの大会に6回出場するもすべて初戦敗退に終わっていたが、1985年のボリス・ベッカー(ドイツ)以来となるドイツ人のチャンピオンに。「ここで初めて勝ったのはこの水曜日、4日前のことだった。そして今は初めての優勝を手にしている。素晴らしい試合が多く、素晴らしい一週間だったよ。最高の気分で“全米オープン”に臨めるね」
「とてもいいテニスができた。でも、派手に祝ったりはしないよ。アンドレイが今どんな気分かがわかるからね。僕たちは11歳の時からいい友達で、彼がマスターズ大会での初優勝を目指していたことも知っている。その日は間もなく来るはずだよ」
ズベレフは金メダルを獲得した「東京オリンピック」からの連勝を11に伸ばした。「金メダルを獲得し、今回はマスターズで優勝できた。すごく幸せだよ。ニューヨークに向けて楽しみだね」と充実感をにじませる。5月の「ATP1000 マドリード」も制していたズベレフにとっては5つ目のマスターズ大会のタイトルとなり、キャリア通算では17回目の優勝。
敗れたルブレフは、「決勝は自分の望む結果ではなかったけど、アレクサンダーがとにかく素晴らしかった」と相手を称賛。対ズベレフ5連敗については「カギを見つけるためには、多分少なくとも一勝しないといけないんだろうね。特定の相手にずっと負け続けていると、最後は難しくなってしまう。今日の試合が一方的な展開になったようにね。練習での僕たちは似たレベルなんだ。でも試合になると、今回のようにあっさり負けてしまう。多分、メンタルの問題なんだろう」と分析している。
ダブルス決勝では、ルブレフとカレン・ハチャノフ(ロシア)のペアを2回戦で破っていた第2シードのマルセル・グラノイェルス(スペイン)/ホレイショ・ゼバロス(アルゼンチン)ペアが、ワイルドカードのスティーブ・ジョンソン(アメリカ)/オースティン・クライチェク(アメリカ)ペアに7-6(5)、7-6(5)と辛勝。「ATP1000 マドリード」に続いてシーズン2つ目のマスターズ大会タイトルを手にした。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「ATP1000 シンシナティ」でのズベレフ
(Photo by Dylan Buell/Getty Images)