8.22後楽園で桜花由美の20周年を記念した大会が行われる。前編では、この大会について自身のブログに「人生の分岐点」と記した桜花の真意に迫った。後編ではレスラー人生20年間で印象に残った試合について聞いてみた。 <前編はこちら…
8.22後楽園で桜花由美の20周年を記念した大会が行われる。前編では、この大会について自身のブログに「人生の分岐点」と記した桜花の真意に迫った。後編ではレスラー人生20年間で印象に残った試合について聞いてみた。
――今年2年ぶりにCATCH THE WAVEを開催しましたが、桜花さんは近くで各選手を見ていかがでしたか?
桜花:YOUNGブロックが凄かったですね。技術力はなくても若手選手の「勝ちたい気持ち」が全面に出て、そのガムシャラさに感動しました。
本戦は高瀬みゆき・桃野美桜・広田さくらさんの三つ巴戦ですね。体力と精神力を試される、2連勝しなければいけない戦い。本当に地獄ですね(苦笑)。
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社長として全参加選手が「波女になりたい」という気持ちを感じることができたのでCATCH THE WAVEは成功です。今回はデビュー3,4年の選手からキャリア30年越えの渡辺智子選手まで出場してくれた。「どうしても波女を獲りたい」という声が選手から聞こえてきて、昨年は出来なかったけど今年開催できて嬉しいですよね。
――今度は選手としての桜花さんに伺いたいのですが、20年間レスラーとして活躍し記憶に残った出来事を3つ教えていただけますか。
桜花:3つか…まずは2003年3月アストレス卒業式、あの時Leonさんからベルトを獲得していたらプロレスを辞めていたかも知れない。会社には「卒業試合が終わってから、プロレスを続けるかどうか決めさせて下さい」とお願いしました。それで試合後、「続けたい」と。もともとプロレスは2年間で辞める予定でした(苦笑)。
――18年の時を超えて8.22後楽園でLeon選手とタイトルマッチを行うのも面白いですね。
桜花:プロレスって繋がっている。私の中で悩んだり迷ったりしていることを、8.22後楽園のLeon戦でハッキリさせようと思っています。18年前と同じように試合後に判断しようと。
――8.22後楽園の試合後が楽しみですね。それでは2つ目お願いします。
桜花:2003年11月川崎市体育館で行った天井付金網(メタルガレージ)デスマッチです。TWF世界タッグ戦、私がザ・ブラディーさんと組んでチャンピオン。対戦相手がファング鈴木&クロウ組。それまで他の選手が天井付金網デスマッチで戦うのを見て「あんなもんで戦うもんじゃないな」と。ルールが天井の上に吊るされたベルトを取って金網から飛び降りたら勝ち。
――誰がそのルールを考えたのですか?
桜花:分からないです(笑)。阿部幸江さんがベルトを持って、高さ5〜6mある天井から場外に飛び降りた。それを私がやるのだな…と(苦笑)。
私は高所恐怖症でマンションやアパートの2階以上に住んだことがなかった。金網デスマッチが決まった時、マンションの7,8階まで行って渡り廊下を歩いてみようとしたら歩けなくて「絶対無理だ」と思いました(苦笑)。
ただ人は恐怖心が麻痺すると楽しくなってくるのです。
――それは天井付金網(メタルガレージ)デスマッチ中に感覚が麻痺したのですか?
桜花:そうです。試合中に麻痺して天井の上で跳ねてました(笑)。周りが驚いていました。ただもうやりたいとは思いません。金網の鉄骨が曲がるぐらいの衝撃で翌日、身体中が痛くて動けなかったし肋骨も曲がっていました(苦笑)。
――話を聞いているだけで痛みが伝わりますね。それでは20年間で印象に残っている3つ目教えていただけますか?
桜花:初代Regina di WAVE王座に就いたこと。それまでシングルのベルトを獲得したことがなかったし、初代王者だったのでなおさら嬉しかったですね。あの時はGAMIさんを除いた歴代波女の私・華名・栗原あゆみに、ZAN1で選ばれた大畠美咲が加わりワンデートーナメントで初代王者を決めました。
――ところで10.1後楽園ホールでマーベラスとの合同興行が発表されました。GAMIさんの発案ということですが、話を聞いた時どう思いましたか?
桜花:「やりましょう!」と。WAVEは毎月1日「NAMI☆1」という大会を行っています。毎回マーベラスさんからレギュラー参戦して貰っている選手もいるけど日程が被ったら出場できなくなる。
それにレフェリーとしてマーベラスとWAVEの2団体所属のTommyさんがいることで合同興行は有りではないかと思ったし、日頃からお世話になっているTommyさんのプロレス業界に入って40周年を祝いたいという気持ちもあります。
【プロレスリングWAVE 6.22蕨】桜花由美 vs 米山香織
――10.1後楽園の合同興行が成功すると、今後このような興行が定着するような気がします。
桜花:コロナ禍で興行を行っても、以前のようにお客さんが入らない。観客席もソーシャルディスタンスで半分にしなければいけない。また団体の試合日程が被った場合、お客さんはどちらか一つしか選べない。でも合同興行ならお客さんは両方見ることが出来る。
マーベラスしか見たことがないファン、WAVEしか見たことがないファン、その方々が「マーベラス面白いじゃん」「WAVE面白いじゃん」と両団体を好きになって貰えたら良いなと思いますね。
――最後に8.22後楽園に向けて意気込みをお願いします。
桜花:8月は周年月だと思っています。8.18後楽園でOZアカデミー認定無差別級王座を獲得できたら8月19日のデビュー記念日を王者として迎えることができるし、8.22後楽園でLeonさんのPURE-J認定無差別級王座を獲得したら二冠王者として20周年を飾ることができる。どちらのベルトも貪欲に獲りにいきます。
<終わり>
<インフォメーション>
8/22東京・後楽園ホールにて桜花由美のデビュー20周年興行『サマーウォーズ14回目の夏〜YUMI OHKA 7308days!〜』を開催。
詳細はプロレスリングWAVEのWEBサイトをご覧ください
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取材・編集/大楽 聡詞
写真提供/プロレスリングWAVE
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