高校総体サッカー男子、2-0で帝京第三を撃破 開始早々に会心の一撃。見事にゴールを奪ったのは、ルーキーだった。全国高校総…

高校総体サッカー男子、2-0で帝京第三を撃破

 開始早々に会心の一撃。見事にゴールを奪ったのは、ルーキーだった。全国高校総体(インターハイ)サッカー男子は15日に第2日を行い、大阪桐蔭は2-0で帝京第三(山梨)を破って2回戦に進出した。

 風下からロングボールを蹴っていく帝京第三がやや押し込んだ前半の15分、右サイドで得たFKをMF田中俊真(3年)が左足で蹴ると、DF尾崎凱琉(1年)がヘディングで合わせてゴール。大きな先制点で試合の流れを呼び込んだ。

「蹴る瞬間に爆発的に(動いて)マークを外したら、付いてこなかった。あとは、キッカーから良いボールが来たのでそらすだけでした」と喜んだ尾崎は、大阪府予選には出場しておらず、自身初のインターハイでいきなり得点を挙げ、無失点勝利にも貢献。試合終盤には、前線でも起用されるなどポテンシャルの高さを示した。まだがっしりとした体格とは言えないが身長183センチとサイズは十分で、スピードが武器。屈強なストライカーと対峙する。

 大阪桐蔭のユニフォームを着て全国大会で活躍することは、小学校時代からの目標だった。2017年度の第96回全国高校サッカー選手権で大阪桐蔭は、全国ベスト16。評判に比べると早い敗退だったが、プリンスリーグ関西で首位を独走して優勝するなど全国大会の上位候補に名が挙がる好チームだった。

 尾崎は、当時小学6年生。大阪桐蔭がチーム全員でハードワークをしている姿を見て、自分もここでプレーしたいと考えた。地元のクラブである豊橋デューミランのジュニアユースに進んだときには、このクラブと大阪桐蔭高でスタッフ間の交流があることは知っていて、大阪桐蔭へ進むことを念頭に入れていたという。

 豊橋デューミランから大阪桐蔭へ進んだ代表的な選手が、日本代表でプレーした経歴を持つDF三浦弦太(G大阪)。同じポジションの先輩は、尾崎にとって憧れの存在だ。三浦も指導していた大阪桐蔭の永野悦次郎監督は「まだ経験不足なので、判断はおっとりしているけど、身体能力が高くて、足が速い。判断力が伴えば楽しみ。三浦が1年の時に比べると、数段レベルが高い。今日は、良かったですね」と尾崎の潜在能力を高く評価。全国大会を経験し、さらに飛躍することが期待されている。

 もちろん、まだ高校サッカー界に足を踏み入れたばかりで、足りない部分もある。尾崎は「まだ、周りを激励したり、コーチングをしたりできるようになりたいですし、相手に怖がられるような選手になりたいです」と課題を挙げた。

追加点は、3年生DF朝山大輝が努力で磨いた左足

 高校3年間の努力次第で若者は、変化する。例えば、この試合で追加点を挙げた左DF朝山大輝(3年)は、左足でミドルシュートをたたき込んだが、右利き。入学時は右サイドハーフだったが、1年次に左DFへコンバートされたのを機に、朝練習で左足のキックを蹴り込み、左利きの選手にもアドバイスをもらうなど工夫。力まずにミートすることを心がけ、右利きと変わらぬ精度に磨き上げた。

 今では左右のサイドバックをこなす朝山は、大舞台で努力が報われ「追加点がほしいときに、前半のうちに取れて良かった。(やってきた甲斐があり)素直に嬉しいです」と喜んだ。大阪桐蔭は、2人の活躍で初戦を良い形で勝ったが、インターハイは連戦。先制点を挙げた尾崎は「目標は1回戦突破ではなく、全国制覇。ここで満足したら明日やられる。しっかりと切り替えて頑張りたい」と気合いを入れ直していた。

「テクニックはあるが、戦術(理解)がない」とチームを評する永野監督の下で磨かれていく選手たちにとっては、夏に多くの経験を積むことが理想的。勝ちながら学び、ポテンシャルを伸ばせるか。翌16日の2回戦では、関西学院(兵庫)と対戦する。(平野 貴也 / Takaya Hirano)