夏競馬も後半戦に突入。新潟では夏名物のマイル重賞、GIII関屋記念(8月15日/新潟・芝1600m)が行なわれる。 同…

 夏競馬も後半戦に突入。新潟では夏名物のマイル重賞、GIII関屋記念(8月15日/新潟・芝1600m)が行なわれる。

 同レースの過去10年の結果を見てみると、1番人気は3勝、2着2回、3着2回とまずまずの成績を残している。一方で、4番人気が4勝も挙げていて、6番人気以下の伏兵が馬券圏内(3着以内)に何度となく絡んでおり、3連単では好配当がしばしば生まれている。

 こうした傾向について、日刊スポーツの松田直樹記者はこう分析する。

「新潟・外回りの芝コースは直線が長いこともあって、キレる馬が勝ちそうなイメージがありますが、直線が平坦なので、全体的に上がりが速く、すべての馬がそれなりに脚を使える舞台設定となっています。そのため、"キレる馬=勝つ"とはなかなか結びつけにくく、好位につけた伏兵馬が末脚秘める人気馬を出し抜くシーンが結構見受けられます。

 関屋記念も同様です。過去10年においても、上がり最速馬が勝ったのは、昨年のサトノアーサーのみ。658.7mもある直線でハイレベルな一戦を制すためには、ある程度の位置で運んで、長くいい脚を使えることがポイントになります」

 そして松田記者は、今年も「その傾向は変わらない」と言う。

「今年の春先は荒れ馬場だったこともあって、マイル戦(4鞍)では上がり最速馬が未勝利。レコードがいくつか出た今夏も、同条件12鞍のうち、4鞍しか上がり最速馬は勝っていません。その4鞍にしても、能力差が結果に反映されやすい新馬戦と2歳未勝利戦でした。そうなると、スピード持久力がある先行馬を狙いたくなります」

 そこで、松田記者が注目するのは、グランデマーレ(牡4歳)だ。

「2019年秋に新馬勝ちを果たすと、すかさず関東に遠征して中2週で挑んだ1勝クラスの葉牡丹賞(中山・芝2000m)でレコード勝ちを決めた馬。ともに逃げ切り、番手抜け出しと、センスのいい走りを見せました。



関屋記念での勝ち負けが期待されるグランデマーレ

 その後、骨折で長期休養を強いられたあとの休み明け2戦は不甲斐ない競馬が続きましたが、再び休養入りして復帰した今春は、2勝クラス、3勝クラスと連勝。見事な復活を遂げました。2戦とも時計の速い阪神ではありましたが、いずれも好位からラスト33秒台の脚を使って押し切っています。

 レース自体の時計も速く、2走前は休み明け初戦でいきなり1分32秒台のスピード競馬に対応。前走もやや重の馬場状態にありながら、1分33秒1という好時計をマークして快勝しました。時計の速い馬場でも長くいい脚を使えて、これぞ新潟向きの脚質、と言えるのではないでしょうか。

 戦ってきた相手を見ても、『ここでもやれる』と判断できます。前走の3勝クラス・ストークS(5月1日/阪神・芝1600m)で下した3着馬ユニコーンライオンは、次戦で勝利してGIII鳴尾記念でも完勝。さらに、GI宝塚記念でも2着と好走しました。

 また、同じストークSでクビ差抑えた2着馬アクアミラビリスも、次戦でレコード勝ち。続くオープン特別のパラダイスSで2着と奮闘しています。下した相手のレベルが高く、久々の重賞挑戦でも一発あると見ています」

 松田記者はもう1頭、気になる馬がいるという。

「55歳にして勢い盛んな柴田善臣騎手が手綱をとるベストアクター(せん7歳)です。まず、柴田騎手は先週のGIIIレパードSをメイショウムラクモで完勝し、翌日の地方交流重賞・クラスターCでもリュウノユキナで圧勝劇を披露しました。ベテラン健在をその腕前でアピールしています。

 その鞍上がベストアクターの1週前追い切りに騎乗。『以前と比べて歩きがいい。使い込むよりフレッシュなほうがいい。馬も元気がよかった』と好感触を口にしていました。

 1400m戦を主戦場としてマイル戦は約4年ぶりの参戦となりますが、馬の気に任せて流れに乗せることに長けた鞍上であれば、うまく対応してくれるはず。それに、距離延長となれば、極端な後方からの競馬をせず、中団あたりから末脚を生かした競馬をするのでは。7歳にして"新境地開拓"を思わせるような走りを見せてくれるかもしれませんよ」

 フルゲート18頭で行なわれる真夏のマイル重賞。ここに挙げた2頭がオイシイ配当をもたらしてくれることに期待したい。