世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)がまた新たな歴史を作った。現在男子の世界ランキング1位在位期間の最長記録を更新中…
世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)がまた新たな歴史を作った。現在男子の世界ランキング1位在位期間の最長記録を更新中のジョコビッチだが、女子の記録と合わせると、彼の1位在位期間は史上2番目の長さとなった。米テニスメディアTennis.comが伝えている。【動画】ジョコビッチのダブルス!今週、ジョコビッチは世界王者として333週目を迎え、マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)の332週を抜いた。これで、ジョコビッチより長い1位在位記録を持つのはシュテフィ・グラフ(ドイツ)ただ1人となった。
1位在位週数のランキングは以下の通りだ。
377週:シュテフィ・グラフ(ドイツ)
333週:ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
332週:マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)
319週:セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)
310週:ロジャー・フェデラー(スイス)
286週:ピート・サンプラス(アメリカ)
270週:イワン・レンドル(アメリカ)
268週:ジミー・コナーズ(アメリカ)
260週:クリス・エバート(アメリカ)
209週:ラファエル・ナダル(スペイン)、マルチナ・ヒンギス(スイス)
なお、ATPのランキングが初めて発表されたのが1973年8月23日、WTAのランキングが初めて発表されたのが1975年11月3日だ。
もし、ジョコビッチがこのまま1位の座を保持し続けられれば、来年の6月にグラフの377週の記録を超えることができる。
ジョコビッチが2021年に達成してきたことを考えれば、2022年もこのまま1位に君臨し続ける可能性はある。今年、ジョコビッチは「全豪オープン」と「全仏オープン」、そして「ウィンブルドン」で優勝。男子選手が同じ年にこの3大会に勝利したのは、1969年のロッド・レーバー(オーストラリア)以来だ。
また、今年のグランドスラム3大会の決勝でジョコビッチと対戦したのはダニール・メドベージェフ(ロシア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、そしてマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)とそれぞれ別の3人の選手だ。つまりジョコビッチは、最もポイントの大きい大会で安定して大量ポイントを稼ぎ続けているただ一人の選手なのだ。
そのため、ジョコビッチと世界2位のメドベージェフとは2193ポイントも離れている他、「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を争う年間獲得ポイントランキングでも2位のチチパスに2510ポイントの差をつけてトップの座についている。
そしてジョコビッチは今後もさらにポイントを稼ぐ可能性を残している。これから開催される最も大きな大会は「全米オープン」と「Nitto ATPファイナルズ」だ。ジョコビッチが「全米オープン」で守らなければいけないポイントは180ポイントのみ(優勝すれば2000ポイント獲得)、「Nitto ATPファイナルズ」で守らなければいけないポイントは400ポイント(優勝すれば1500ポイント獲得)だ。
グラフの377週という記録はだいぶ遠く思えるが、可能性は十分あると言えるだろう。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「ウィンブルドン」でのジョコビッチ
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)