「BNPパリバ・オープン」（ATP1000／アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ／3月9～19日／賞金総額699万3450ドル／ハードコート）の男子シングルス準々決勝で、第4シードの錦織圭錦織圭（日清食品）は第17シ…

 「BNPパリバ・オープン」（ATP1000／アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ／3月9～19日／賞金総額699万3450ドル／ハードコート）の男子シングルス準々決勝で、第4シードの錦織圭錦織圭（日清食品）は第17シードのジャック・ソック（アメリカ）に3-6 6-2 2-6で敗れた。

　24歳のソックはこの試合で初めてランキング5位以内の選手に勝利したことになる。これまでトップ5の選手との対戦成績は7連敗中であった。ソックは今シーズンの戦績を15勝2敗とし、決勝進出をかけて第9シードのロジャー・フェデラー（スイス）と対戦する。フェデラーは準々決勝で対戦予定だった第15シードのニック・キリオス（オーストラリア）が食中毒の疑いで棄権したため、不戦勝で勝ち上がっている。

　アメリカ人選手としてもっともランキングの高いソックは、今年すでにオークランドとデルレイビーチの2大会でタイトルを獲得している。今大会でのソックは、第12シードのグリゴール・ディミトロフ（ブルガリア）との3回戦では4本のマッチポイントをしのいで勝利し、次の4回戦のマレク・ジャジリ（チュニジア）戦においてはファイナルセットであと2ポイント落とすと敗戦というところまで追い詰められたが、4-6 7-6(1) 7-5で逆転勝利している。

　一方の錦織はこのソック戦で第1セットを取られるまでは、今大会で1セットも落としていなかった。世界ランク5位の錦織は、これまでアメリカ人選手に対して7連勝中であった。

　試合開始約2時間前にキリオスが棄権したことにより、フェデラーは思わぬかたちで休息日を得ることになった。キリオスは体調不良で眠ることが全然できなかったとツイッターでコメントしている。キリオスはフェデラーのような偉大な選手に勝つには、ベストな状態で戦う必要があるとも語っている。

　フェデラー、キリオスの両者ともに今大会において自身のサービスゲームは1度も落としていない。2015年のマドリッド（ATP1000／クレーコート）がこの両者の初対戦であり、このときは6-7(2) 7-6(5) 7-6(12)でキリオスが勝利している。フェデラーはスタジアムの観客に対して、キリオスとの試合をすごく楽しみにしていたけど大変残念だと答えた。キリオスは4回戦でノバク・ジョコビッチ（セルビア）、フェデラーはラファエル・ナダル（スペイン）に勝利している。

　フェデラーは2016年のシーズンの大半を故障により戦線離脱していたが、今年1月の全豪オープンでは自身18度目のグランドスラム・タイトルを手にした。フェデラーはまだ完全復帰とまでいっていないのであまり期待はしていなかったが、今はすばらしいテニスができていると語っている。今大会これまで4度の優勝を誇るフェデラーは、2008年の大会の準々決勝でも相手の棄権により勝利している。(C)AP