かつてラファエル・ナダル(スペイン)も優勝したスペインのチャレンジャー大会「カスティーリャ・イ・レオン・オープン」が、こ…
かつてラファエル・ナダル(スペイン)も優勝したスペインのチャレンジャー大会「カスティーリャ・イ・レオン・オープン」が、このほど30周年を迎えた。ATPツアーの公式オンラインメディアが伝えている。【ハイライト】ナダル vs ソック/ATP500ワシントンDC/2回戦
時を遡り、1991年。ペドロ・ムニョス氏にはスペインのテニスの未来へのビジョンがあった。何十年にもわたって、ヨーロッパの国々ではクレーコートでのテニスが主流だった。カルロス・モヤ(スペイン)やフアン カルロス・フェレロ(スペイン)、そしてナダルといったATPツアーの未来のスター選手たちは、国中のクレーコートで育てられ鍛えられていた。才能を開花させてプロとして次のステップに進もうとする者にとって、クレーを攻略することはその道への通行許可証だった。
テニスの人気が高まり新たな世代のスペイン人スター選手が活躍するようになる中、愛するスポーツを次のレベルへ引き上げる機会に気づいたのはムニョス氏であった。つまりハードコートへ、ということだ。ムニョス氏は「カスティーリャ・イ・レオン・オープン」を創設するにあたり、同国で初となる最高水準のハードコート大会を創設した。
スペインテニス連盟の大会として1986年に始まった「カスティーリャ・イ・レオン・オープン」は、1991年にATPチャレンジャーツアーの大会となった。そして大会は先週、30周年という大きな節目の記念日を祝った。
7月26日に今年の大会が開幕し、1月に72歳でこの世を去ったムニョス氏を称える特別式典が催された。スペインテニス連盟の代表を務めたこともあるムニョス氏の遺したものは、彼の愛したこの大会の心と魂に今も宿っている。
大会はチャレンジャーツアーで30年以上継続している5つ目の大会となった。先週、フィンランドの「タンペレ・オープン」が39周年を迎えたところだ。その次に長く続いているのはメキシコのサン・ルイス・ポトシの大会とトルコのイスタンブールの大会で、これらはいずれも34年。そしてアメリカのカリフォルニア州アプトスでの大会が32年。9月には、スペインでの別の大会「コパ・セビリア」も30周年を迎える。
スペインで最も長い歴史を誇るこのチャレンジャー大会は、後にATPツアーで活躍するスター選手たちの出発点としても機能してきた。ナダルは2003年にここでキャリア初となるハードコートでのタイトルを獲得し、彼と同じく元世界王者であるロジャー・フェデラー(スイス)やアンディ・マレー(イギリス)、エフゲニー・カフェルニコフ(ロシア)もこの大会に出場していた。
この大会で優勝し、後に世界ランキング10位以内に入った他の選手には、2006年優勝のフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)、2013年優勝のパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、1998年優勝のラデク・ステパネク(チェコ)らがいる。ナダルと同様に彼ら全員にとって、この大会のタイトルはハードコートでの初タイトルであった。元世界ランキング3位のセルジ・ブルゲラ(スペイン)も、初タイトルではないが2000年にここで優勝を果たしている。
近年では、次世代を代表する選手たちがここで足跡を残している。現在世界ランキング18位のアレックス・デミノー(オーストラリア)は、2017年にこの大会で決勝に進出。同じく28位のユーゴ・アンベール(フランス)は、その翌年にここで初のチャレンジャー大会のタイトルを獲得。前回覇者は地元スペインのニコラ・クーンで、2019年の大会で19歳にして2回目のチャレンジャー大会優勝をここで果たしている。
(テニスデイリー編集部)
※※写真は2021年「A Day at the Drive」でのナダル
(Photo by Daniel Kalisz/Getty Images)