東京五輪2020男子サッカー競技決勝、U24ブラジル代表対U24スペイン代表が7日に行われた。試合は延長戦の末にブラジ…
東京五輪2020男子サッカー競技決勝、U−24ブラジル代表対U−24スペイン代表が7日に行われた。試合は延長戦の末にブラジルが2−1の勝利を収め、五輪2連覇を達成した。途中出場のマウコムが決めた決勝ゴールはどこが凄いのか。
■ブラジルが先制も…
先制したのはブラジル。前半アディショナルタイム(AT)、左サイドでクラウジーニョがクロスを供給。ファーサイドでダニ・アウベスが足を伸ばしボールを残すと、高く上がったボールをパウ・トーレスがヘディングをスカしてしまい、ボールを拾ったマテウス・クーニャが右足で決めた。最年長アウベスがサイド深くまで走り最後まで諦めずにボールを残したことにより、ゴールにつながった。
だが後半に入ると、交代策が功を奏しスペインが同点に追いつく。途中出場のブライアン・ヒルが右サイドで同じく途中出場のカルロス・ソレールに縦パス。ソレールはクロスを送ると、ファーサイドに走り込んできたミケル・オヤルサバルがスライディングダイレクトボレー。これがゴールに突き刺さり、スペインが同点に追いつく。
■決勝ゴールの凄さとは…
その後、両チーム共にゴールが奪えないまま後半が終了。そして、延長後半に決勝ゴールが生まれる。ブラジルはカウンターで右サイドから一気に左サイドのマウコムへロングボールを供給。ボールを受けたマウコムはヘスス・バジェホを振り切り、そのままエリア内に進入。最後は左足でゴールを決めた。
圧巻のスピードでレアル・マドリード所属のバジェホを振り切った。あのロングボールを見事にコントロールする技術、さらには抜群のスピードでゴールを奪って見せた。シュートも簡単ではなく、あまり角度のない位置からのシュートだったが、しっかりとコントロールされたシュートはウナイ・シモンの足を弾きゴールに吸い込まれた。
■「ここぞ」で決める力
マウコムは延長からの途中出場。まさにジョーカーの役割を全うした。元バルセロナで現在はゼニトでプレーするマウコムは、クラブが招集を拒否したため、当初の18名には選出されていなかった。しかし22名に登録メンバーが拡大された後のメンバーには名を連ねることになった。
マウコムはバルセロナを1年で退団し、所属するゼニトではここ2シーズン結果を残せていない。さらに今大会も途中出場が多く決勝戦までゴールなしに終わっていた。
しかし、この大舞台で最後の最後で結果を残した。それまでがダメでも、勝負どころで結果を残すことができるのが世界レベル。日本戦でのスペインのマルコ・アセンシオもそうだったが、ここぞと言う時に決めきる選手はどこでも求められる。日本の選手にもそういう力が備わってほしい。