8月3日、東京五輪男子サッカーの準決勝に臨んだ日本代表。優勝候補のスペイン代表を相手に延長戦を戦い0−1で敗れた。久保建…
―三好康児はいかがですか?
大住「三好も奮闘してたんじゃないの? 堂安と久保がいないから、もうぜんぜんダメ、っていう状態にはならなかったよね。6月の親善試合なんかでは、2人いなくなったらどうにもならない感じだったけど、全然そういうのはなかった」
後藤「久保と堂安が、本当に100%の状態だったら差があるとは思うけど、いまの疲労をため込んだ2人と比べたら、十分以上に盛り返した感があるよね」
―日本がひとしきり攻めている時間がありましたね。
後藤「あったね。単発じゃなくて、第二波、第三波くらいまで行った」
―あれはさすがにスペインもハラハラした?
後藤「あの時間に点取られたらけっこうヤバいもの。そりゃハラハラするでしょう。ミスっていうのはどんなうまい選手にも起こるし、疲れてるのは分かってるから。それはスペイン人も同じ。」
大住「最後はコーナーでキープしてたじゃない。もう必死だったんだよ」
後藤「日本は負けても“善戦した”って言ってもらえるけど、スペインが日本に負けたらぼろくそ言われるんからね。“何のためにA代表の選手まで連れて行ったんだ!”って。クラブから猛烈にブーブー言われる。日本は“スペイン強かったね、まあ守備は頑張った”とか言えるけどね」
大住「スペインも隙を見せなかったよね。真ん中のCB2人も高かったし」
後藤「もっとペナルティーエリアまで入らないと。いくらVARがあってもPKがもらえないしね」
■「本当の闘いみたいな試合を、日本もだいぶできようになってきたよね」
―で、あのいい攻撃の後でやられちゃうんですよね。
大住「スローインだよね」
後藤「右から仕掛けがあって、それを何とかしのいで攻撃を切った後のスローイン。そこで一瞬スキができちゃった」
大住「遅れたよね。7月に大阪でやった試合は、相手がスローインのときに一瞬気が抜けたのをついて点を取ったんだけどさ。両方ともまったく気を抜かないで戦ったなかで、ほんのちょっと隙ができたのが、あの時間だったよね」
後藤「本当の闘いみたいな試合を、日本もだいぶできようになってきたよね」
大住「115分間やったのはすごく立派だったけど、このときスローインで取られたというのは、ベルギーにコーナーキックからカウンターでやられたのと同じように、日本のサッカーみんなで共有して、こういう風にやられないようにするべき」
後藤「同時にスローインからどうやって繋ぐかっていうのは、さっきのヘディングの話じゃないけれど、もうちょっと研究の余地ありだよね。スローイングがただ投げて、敵に行っちゃいました的なのは絶対許さないでね。そういうのを普段のリーグ戦から身につけておけば、多少は減らすことが……」
大住「投げたボールを捕られることはほとんどないけど、投げて返したボールに出しどころがなくて、ただ蹴って、次にとられるのがすごく多いんだよね」
後藤「スローインは合法的に手を使っていい稀なケースなんだから、もうちょっといろいろ……高校サッカーのロングスロー合戦はいただけないけど、正確につなぐ、っていうのは極めてほしいね」
■「スローインを練習した方がいい」
大住「オシムが言うには、スローインは不利な状況にあるって。相手の方がフィールドにひとり多いんだから。だけど、スローインはちゃんと練習すればできるはずなんだよ。簡単に」
後藤「オフサイドもないしさ。手を使ってもいい、オフサイドはない。これを練習しない手はないね」
大住「だけど、そこまで練習できてたのかな、っていう気がしたけどね。みんな技術高いから無造作にやっちゃってた感じがする。もう少し下手な選手がそろってたら、たくさんスローインの練習したと思うけど」
後藤「セットプレーの準備を徹底するとかね。北京オリンピックの時みたいに」
大住「たとえば、スローイン投げて堂安に渡せば自分でキープするし、打開するし、っていう感じなんだよ。それがひとりが動いてできたスペースにもうひとり使うとか、あるいはひとりでもちゃんと決めておいて、極端な話、背中を向けて三歩歩いたら、背中に投げて、振り向いてとるとか。そういうことを、やっぱりクラブチームだと積み上げていけるんだけどね」
後藤「言いたいのは、リーグ戦でもみんながそういうのを狙いあえるようにしたほうがいいよね、っていうこと。けっこうみんないい加減に考えてるよね」
大住「このスローインすごいな、と思ったのは、ミシャ監督がいたときの浦和。興梠が中に入っていって受けるやつ。あれはすごいと思った。いまは結構いろんなチームが真似してるけど。
あまりうまくないと、そういうことをちゃんと研究して考えてやるんだよね。フリーキックもそうだけど。だって、フリーキックをグイっと曲げて決めちゃう選手がいたらおまかせで、何も考えないじゃん。
だけど、昔イングランドはそう言う選手がいなかったから、ものすごく色々なトリックを考えて、イングランドリーグ゙ではみんなすごいトリックをやってたよ。まっすぐにしか蹴れないんだから、みんな(笑)」