先月の「ウィンブルドン」を沸かせた18歳の新星、エマ・ラドゥカヌ(イギリス)が「WTA500 サンノゼ」(アメリカ・サン…

先月の「ウィンブルドン」を沸かせた18歳の新星、エマ・ラドゥカヌ(イギリス)が「WTA500 サンノゼ」(アメリカ・サンノゼ/8月2日~8月8日/ハードコート)で初戦敗退となった。英BBCなど複数のメディアが報じている。【関連記事】イギリスの18歳新星ラドゥカヌ、「WTA500 サンノゼ」にワイルドカードで出場決定

「ウィンブルドン」以降、初めてのWTAツアー参戦となる「WTA500 サンノゼ」にワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した世界ランキング184位のラドゥカヌは、1回戦で世界51位のジャン・シューアイ(中国)と対戦し、3-6、2-6のストレート負けを喫した。29本のウィナーを決めたジャンが、第1セットで3-0、第2セットでもすぐに4-0とリードするなど、試合を通して主導権を握り、82分で勝利している。対するラドゥカヌは経験豊富なシューアイのサービスゲームを一度破ったものの、その直後に奪い返されてしまい、第2セットでは2度ブレークチャンスを得たが、それをモノにすることができなかった。

ワイルドカードによりグランドスラム初出場となった「ウィンブルドン」でイギリス人選手として唯一の4回戦進出を果たしたラドゥカヌ。今回はその時のような活躍を見せられなかったが、試合後に次のように語っている。

「私はまだキャリアを始めたばかりだから、あらゆる機会に感謝しながら常に学び続けているわ。WTAツアーではすべての試合が難しく、簡単に勝てるなんて思っていない。WTAツアーではこれがまだ2回目の出場だもの。この試合で学んだのは、相手の調子がとにかく良くて、自分もミスをしているわけではないけど常に守りに入っている時に、どうやって対処するかということ。これまでプレーしてきたレベルではこんなことは経験したことがなかった。でもこのレベルになると、まるで彼女に操られているようだった。このまま学び続けていれば、いつかは報われると思っているわ」

「ウィンブルドン」以降はロンドンで行われた「EURO(欧州選手権)」決勝やF1のイギリスグランプリを観たり、卒業した小学校に足を運ぶなど、気分転換の機会を設けていたラドゥカヌ。一躍時の人となりながらもツアーレベルでの自分の立場をしっかりと認識し、これからは忍耐力が必要になることを自覚しているようだ。そんな彼女には焦らず着実にキャリアを築いていってもらいたい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「WTA250 ノッティンガム」でのラドゥカヌ

(Photo by George Wood/Getty Images)