東京五輪2020男子サッカー競技準決勝、Uー24日本代表対Uー24スペイン代表が8月3日に行われた。延長戦にまでもつれ込…

東京五輪2020男子サッカー競技準決勝、Uー24日本代表対Uー24スペイン代表が8月3日に行われた。延長戦にまでもつれ込む死闘の末に日本は0ー1で敗戦し、史上初の決勝進出を逃した。オーバーエイジで出場し、3大会目の五輪となった主将の吉田麻也。彼がスライディングタックルで日本を救ったそのシーンは、セリエAであのクリスティアーノ・ロナウドを止めたプレーに似ていた。

■吉田麻也が決死のスライディングで日本を救う

 0−0で迎えた53分、日本はピンチを迎える。左サイドからマルク・ククレジャがクロスを送ると、日本はクリアミス。こぼれ球をラファ・ミルが拾いシュート体勢に入る。その瞬間、吉田が足を出してミルを倒してしまいPKの判定に。しかし、VARの介入によりPKの判定と吉田へのイエローカードが取り消された。

 一度は吉田のファールとなったこのシーンだが、映像で見ると吉田が先にボールに触り、後ろからミルが吉田の足を蹴っている。結果的には吉田の好判断が日本を救った形となった。あそこで足を出す吉田の勇気、そして経験からくる判断力がものを言った。

■あのプレーを彷彿!?

 このシーンは、セリエAで吉田が世界最高峰の選手であるクリスティアーノ・ロナウドを止めたプレーに似ていた。今年1月30日に行われた、昨季のセリエA第20節サンプドリアユベントスの一戦に、吉田はCBの一角で出場。結果的にはフェデリコ・キエーザとアーロン・ラムジーのゴールでサンプドリアが敗戦を喫するが、吉田は対峙したC・ロナウドを封じゴールを与えなかった。

 この試合の42分、ロングボールに抜け出したC・ロナウドがペナルティエリアでシュート体勢に入る。しかし、決定的な場面で吉田が左斜め後ろからスライディングタックル。C・ロナウドは思わず倒れたが、吉田の足はしっかりとボールに行っておりノーファウル。スペイン戦と同じく、吉田は足を蹴られていた。C・ロナウドの決定的なチャンスを吉田が果敢にスライディングし、ピンチを逃れた。

 この2つのシーンを見ても、吉田の危険察知能力は抜群だ。危ない場面で足を伸ばしてのタックルは吉田の十八番と言っても良いだろう。これまで何度も日本を救ってきた。

 次の3位決定戦でのメキシコ戦でも、鉄壁の守備で日本を銅メダルに導くことができるか注目したい。

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