決勝ラウンド進出を懸け、日本、キューバ、イスラエル、オランダの4チームが火花を散らす第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドのプールE。14日にキューバを8-6で破り、開幕5■2次ラウンド初戦キューバ戦で69球、日本戦…
決勝ラウンド進出を懸け、日本、キューバ、イスラエル、オランダの4チームが火花を散らす第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドのプールE。14日にキューバを8-6で破り、開幕5
■2次ラウンド初戦キューバ戦で69球、日本戦登板はないが…
決勝ラウンド進出を懸け、日本、キューバ、イスラエル、オランダの4チームが火花を散らす第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドのプールE。14日にキューバを8-6で破り、開幕5連勝で2勝0敗とした侍ジャパンは、15日にイスラエルを迎え撃つ。
WBC予選から無敗を続けてきたイスラエルだが、13日オランダ戦で2-12と大敗。15日日本戦は決勝ラウンド進出に向けて必勝となる。日本戦を前に「投手陣が制球よく、しっかりピッチングしないと」と繰り返すのはウェインスタイン監督。投手力に不安を持つイスラエルは、他チームが全28選手のうち13投手を登録する中、2人多い15投手を登録する。だが、エース格のメジャー124勝のベテラン右腕マーキーは、12日キューバ戦で69球を投げたため、大会の球数規定により日本戦には登板できず、小刻み継投が予想される。
チームの運命を決める大一番を前に、大会規定と知りつつも、もどかしさを感じているのがマーキーだ。どんな形でもチームの役に立ちたい――。そこで監督に打診しているのが、代打出場の可能性だ。13日オランダ戦前の打撃練習では、1組目のフリー打撃に参加。バント練習はもちろん、フルスイングで柵越えを連発した。15年目のメジャー生活では5本塁打を記録。通算打率こそ.196だが、カージナルス時代の2004年には打率.292(72打数21安打)、2005年には打率.310(87打数27安打)をマークするなど、類い稀なる打撃センスを持つ。
■カブス時代の2008年は福留とチームメイト
「うちのチームは投手登録が15人だから、野手が2人足りない。日本戦で代打が必要な場面も出てくるだろうから、マウンドで貢献できない分、バットで貢献するよって監督には伝えているんだ。本当に使ってくれるかどうかは分からないけど、準備はしっかり整っているよ」
カブス時代の2008年には、現阪神の福留孝介とチームメイトだった。遠征先のバーで偶然メディアと遭遇すると、一足先に店を出る時に軽く右手を挙げながら「また明日、球場で!」と爽やかに立ち去った。実はこの時、メディア分の会計もすべて支払っていたのだが、そんなことには一言も触れず場を辞す男気とスマートさを持つ。
「チームが勝つためだったら、どんなことでもする。第一、マウンドで投げるよりも打席に立つ方がストレスが少なくていいんだ。これは自分のストレス発散の1つ。それで貢献できるなら、いつでもお安いご用だ」
そういって満面の笑顔を浮かべる38歳ベテラン右腕。志願の“二刀流”代打が、ひょっとすると日本戦で大きなカギを握ることになるかもしれない。